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(4)CATVの活用

CATVは、元々放送を再送信するための施設であるが、最近、ケーブルモデムといった新しい技術革新により、空きチャンネルを利用してコンピュータ向けの高速通信を行うことが可能となり、電話に代わる情報通信網として世界中で注目を集めている。その特徴は、電話線と比較して、非常に安いコストで、非常に高速な通信が可能であるが、その際、問題となるのはCATVからインターネットまで、あるいは、CATV同士の接続である。CATVは、末端の家庭でも数Mbps以上の非常に高速な通信が可能であるが、これに対応するには、幹線が十分太いものである必要がある。

しかし、現状では、専用回線料金が非常に高いことから、中小企業や公共団体の経営が大部分である地方のCATV事業者にとつて、大容量幹線の確保のための経費は大きな負担となる。このため、県の光ファイバー網を開放することにより、CATV網を岡山情報ハイウェイの支線・加入者回線として利用することにより、インターネットの強力な地域の情報通信基盤が一挙に整備できる可能性がある。

(5)ネットワーク管理とコンテンツの充実

このような情報基盤の整備とあわせて、岡山情報ハイウェイを信頼性が高く効率の良いネットワークとして運営するための管理技術の確立と、これを県民生活の向上に役立てる利用面での技術開発、いわゆるコンテンツの開発も不可欠である。

このため、岡山情報ハイウェイ構想の一環として、昨年度から3年間、インターネットの様々なモデル社会実験を全県下で進めており、その推進母体として「岡山県高度情報化実験推進協議会」を平成8年9月に設立、県内外280を越える自治体、医師会等団体、企業、個人が参加している。

モデル実験の内容(平成8年度 39テーマ、平成9年度 40テーマ)

・ネットワーク・ルーティング技術など岡山情報ハイウェイの基礎的管理技術の確立

・CATVの双方向化通信技術の確立と整備促進

・地域イントラネットの構築に関する研究開発

・医療・保健・福祉、教育、経済活動分野など県民生活全般にわたる岡山情報ハイウェイ活用のための研究開発

(図-4)平成9年度高度情報化モデル実験事業計画概念図を参照。

 

 

 

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