第4節 情報通信技術の現状
総合行政ネットワーク構築に関わる具体的な技術検討を行うに当たり、必要とされる幾つかの情報通信技術についての整理を行う。情報通信技術は日進月歩で進展しており、整理した情報の陳腐化が進みやすいため、総合行政ネットワークの設計段階で再度整理を行い、最適な技術を採用することが望まれる。
4-1 通信サービスの種類
(1)回線の種類
総合行政ネットワークを構築する上で想定できる通信回線は「常に回線が接続状態であるタイプ」と「利用する度に回線をつなげるタイプ」との2種類が考えられる。
これらは通常、回線の使用頻度や利用者の人数と費用との兼ね合い等によって決まる。
(2)通信サービスの種類
国内通信サービスの代表的なものは以下のとおりである。
電話、フレームリレー、パケット交換、ISDN、専用線、移動体通信、衛星通信、インターネット、パソコン通信、電子メール、音声メール、ファクシミリ通信、ビデオテックス等
4-2 暗号技術
暗号の主な目的は盗聴される可能性のある通信路でも機密性のある通信を可能にすることである。
具体的には、ある人(Aさん)が暗号化されていない情報(平文)をあらかじめ決められた鍵とアルゴリズムを用いて暗号化し、その結果の時号文を別の人(Bさん)に送る。通信経路上では第三者は暗号文を見ても内容が分からないが、Bさんはあらかじめ決められた鍵とアルゴリズムを知っているので、受け取った時号文を復号化し平文を復元することができるということである。
(1)暗号の種類
現在、暗号化を行うために多くの方式が提唱されているが、これらは大別すると、
● 秘密鍵暗号方式
● 公開策暗号方式
の2種類に分けることができる。
以下にこの二つの方式の特徴の概略を説明する。