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(2)ウィルス

同様にウィルス対策を施す必要がある。コンピュータ・ウィルスは、一般社会でのインフルエンザ・ウィルス等にのように周囲の人に気付かれないまま多くのコンピュータに次々と伝染し、データの破壊活動などをするもので、その感染力は高い。そのため、ウィルス対策ソフト(ワクチン・ソフト等)を手当てしておく必要がある。

(3)アタック

侵入対策、ウィルス対策は電子的ネットワーク社会に参加するための前提条件のような意味合いが強いが、このアタック対策は電子的ネットワーク社会特有のものといえる。「emall爆弾」、「newsを利用したアタック」等、セキュリティ・ホールヘの各種のアタックに対しては、常に最新の対策情報を参照して、対策の更新を行わなければならない。

(4)盗聴

ネットワーク上で情報をやり取りする際、その当事者以外の第二者が積極的に情報を盗聴しようとするおそれがある。そのため、情報が盗聴されてもそのままでは内容が知られないように暗号化する必要がある。

これは通常、処理の速い共通鍵方式で行う。一般に会話の最初は公開鍵方式で共通鍵の交換を行い、それ以降はある程度の時間ごとに秘密鍵を変更する方式でやり取りが行われることが多い。

(5)改宣

ネットワーク上で悪意をもった第三者が情報を盗聴した場合、不正にその情報の内容を変更して再びネットワーク上に流そうとするおそれがある。そのため、内容が改宣されたかどうかを受信側で確認できるようにした情報をつける必要がある。

これは通常、内容(メッセージ)をハッシュ計算(ダイジェスト)し暗号化した上で相手に送り、相手は内容をハッシュ計算し、送られてきたダイジェストを復号化したものと比較し、同じであればメッセージは改宣されていないものと考えることが多い。

(6)送信者・受信者の否認、なりすまし

ネットワーク上では、通信の相手が日にみえないため送信者。受信者を確認することが必要になる。そのため、内容に電子署名をつけることが必要になる。

(7)通信行為の秘匿性の確保

ネットワーク上で、どことどこで通信が行われたかという経路を第三者が積極的に調べようとするおそれがある。例えば、特定のサイトに対し通信が極端に多い場合は、情報がいくら暗号化されていても実際はその行為が推定できることがある。

 

 

 

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