第2節 総合行政ネットワークへの接続形態
総合行政ネットワークの構築の目的の一つである行政の効率化・スリム化の中には、地方公共団体と国との間の文書交換を含む業務事務の効率化や法令・条例・基礎的統計情報等の既存のデータベース等、国・地方間において、相互利用が可能な各種の情報の共有の推進も含まれる。
また、もう一つの目的である住民サービスの向上の中には、住民生活に必要な行政情報の提供、申請・届出等手続の電子化、フンストップサービスの実施等、国と地方を通じた一体化された行政サービス・提供等も含まれる。
これらの目的の実現のためには、国のネットワークと地方公共団体のネットワークとの接続、また、その一体的な運用が不可欠であろう。
2-1 霞が関WAN
国のネットワークという点では、中央の省庁間ネットワーク、いわゆる霞が関WANが平成9年上月から運用されていると
これは「行政情報化推進基本計画」(平成6年12月25日閣議決定:計画期間は平成7年度から平成11年度)に基づき推進されてきたところである。
霞が関WANにおいては、ザ・インターネットと接続された、専用線網によるネットワーク・インフラを新たに構築し、平成9年1月から運用が開始され、平成10年1月1日現在、国の行政機関のうち30機関の接続が完了している。
現在、霞が関WANにおいては、電子メールシステム(平成9年上月運用開始)、自書等データベースシステム(平成9年度から順次運用開始)、電子文書交換システム(平成11年度運用開始予定)等のアプリケーションを使って、行政の情報化を推進しているところである。
また、平成9年3月には、国の行政機関の他、国の行政機関と密接な情報交換が行われている機関(都道府県、政令指定都市、特殊法人、認可法人等)を霞が関WANの利用機関に含めることができる旨が確認されている(平成9年3月26日行政情報システム各省庁連絡会議了承)。