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第3章 交換・提供する情報の検討

 

総合行政ネットワークの構築を検討するに当たり現状を把握するために行ったアンケート及びヒアリングの結果は前述のとおりである。これらの結果を踏まえつつ、総合行政ネットワークで交換・提供される情報についての検討を行う。検討の目的は、どのような行政情報をネットワーク上に展開するかを明確にすることである。そこで、行政情報を分類し、それぞれの行政情報の特性を明らかにし、「情報ランキング」という尺度に集約する方法で検討を進める。

 

第1節 情報ランキングの定義

 

情報ランキングとは、地方公共団体が他団体と情報の交換・提供を行う際に、効果的なネットワーク利用をするための尺度である。加えて、情報通信技術が革新する中で、既存の情報交換手段からネットワークに移行する際、ネットワークに求められている新たな役割を導くための材料でもある。単に、地方公共団体間で交換・提供される情報をすべて抽出し、それら情報の優先順位を設定するものではない。

情報ランキングで「地方公共団体が他団体と情報の交換・提供を行う」際の情報に係る属性を明確にすることで、情報の属性別に効果的なネットワークを選択することができる。

したがって行政情報を情報ランキングに集約することで、いくつかの総合行政ネットワーク像を導き出した。

 

第2節 行政情報の全体像と既存の情報交換手段

 

情報ランキングについての方向性を明確にするために、周知の範囲における行政情報の分類を、以下のようにまとめた。

 

2-1 行政情報の分類

 

まず、行政情報の全体を、以下の二分法で分類する。 これは、行政情報の全体から、総合行政ネットワークが対象とする行政情報を絞り込むために行う。

 

032-1.gif

 

ここでは、決裁と交換相手について分類を行っている。決裁による分類により、行政情報の非公式(インフォーマル)な情報交換を捉えることが可能になる。ま

 

 

 

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