日本財団 図書館


4-3 その他の技術動向

 

新しいコンピュータシステムとして昨今話題に上っているものに、ネットワークコンピュータ(以下、NC)があり、従来のパソコンネットワークに替わり得るシステムとして期待されている。

035-1.gif

NCは、従来のパソコンの運用でしばしば指摘されてきた、ソフトウェアのバージョンアップの煩雑さや、故障の多発などを解消するべく登場したものである。運用に関わる煩雑な部分を、クライアント側ではなくサーバー側で維持管理するため、基本ソフトや業務ソフトなどを、ネットワークを介して、利用するたびに端末側に配布するというものである。また、NC端末にはハードディスクやフロッピーディスクなどの記憶装置も未搭載であるため、簡易で故障も少なく低価格な端末を実現している。

035-2.gif

NC対応の携帯情報端末については、メーカー各社間で共通規格が検討されている。日本においては、1997年秋に、携帯型NC端末が初めて発売され、今後も、携帯型NC端末市場には参入メーカの増大が予想されている。ノートパソコンやPDAを活用する業務分野では、もともとネットワーク通信の利用を織り込んだ情報システムを構築していくことが多いので、ソフトの導入やアップデートなどの手間がかからない、メンテナンスフリーの携帯型NC端末は、携帯情報端末の新たな選択肢として、注目されていくものと思われる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION