日本財団 図書館


が可能となり、品質向上につながっている。

しかしながら、開発期間の短縮や費用の低激化については、アプリケーション・パッケージを利用しているからといって、必ずしも十分な効果をあげていない。これは、県が利用できるアプリケーション・パッケージがまだ少なく、県独自の、システムに対する要件を満足させるためには、かなりの作り込みやカスタマイズを必要としている状況による。

また、アプリケーション・パッケージを利用したシステムは、一般的には処理速度が遅く、その最適化(スピードアップ)が困難な場合も多い。このため、例えば、大量データを高速で処理する必要のある県の給与事務等について、パッケージソフトを仮に給与計算処理本体に使用した場合、処理期限に間に合わないといったような自体も考えられる。

現段階でアプリケーション・パッケージ利用において考慮すべきは、まだ、愛知県においては、その利用の中心が画面作成用パッケージとかデータベース管理用パッケージとかいった基本的パッケージの部分的な利用に留まっていることもあり、これらパッケージを適用事務の性格や開発システムに対する要件に合わせ、適材適所に用い、効果をできるだけ引き出せるよう、うまく組み合わせて利用していくことが重要であると考える。

 

2-6 今後の取り組みについて

 

今後、一から独自開発を行っていくことは、開発要員、期間、費用の面からますます困難となる。このため、これからの開発においては、好むと好まざるとにかかわらず、アプリケーンヨン・パッケージを利用せざるを得ない状況となっている。

パッケージベンダーに望みたいことは、県レベルとして、もう少し幅の広い選択ができるよう、アプリケーション・パッケージの種類を充実してほしいこと、多様なカスタマイズを簡単にできるようにすること、処理スピードを含め効率的なソフトとすることを望みたい。

愛知県においてはこういった、使いやすいアプリケーション・パッケージを種々の業務に的確に活用し、ネットワークを利用したエンドユーザー・コンピューティングの実現を目指していきたいと考えている。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION