日本財団 図書館


注21 World Commission on Environment and Development,op.cit.

注22 現在、持続可能な開発については、1993年に国連経済社会理事会の下に設置された持続可能な開発委員会(Commission for Sustainable Development;CSD)において継続的に議論されている。

注23 Peter E.Murphy,Sustainable tourism development,Global Tourism:The next decade,William Theobald(ed.),Oxford,Butterworth-Heinemann,1994,pp.276-278(「持続可能な観光開発」玉村和彦監訳「観光の地球規模化一次世代への課題―』晃洋書房、1995年)

注24 Ibid,,p.278

注25 IUCN,UNEP and WWF,Caring for the Earth-A strategy for sustainable living-,Gland,1991(WWF Japan訳「新・世界環境保全戦略 かけがえのない地球を大切に」小学館、1992年)1980年にThe World Conservation Strategyにおいて持続可能な開発を取り上げたIUCN、UNEP、WWFの3団体が1991年に新たに発表したその続編とも言うべきもの。10年間で更に深刻になった地球環境問題を背景に具体的に9つの原則と132の行動規範がまとめられており、地球サミットにおいて重要な検討資料となった。

注26 例えば、環境保護に関わる人々は、自然に基づいた、持続可能に管理され、保全を支援し、環境教育を伴う観光だけがエコツーリズムとされるべきである、と主張している(Ralf Buckley,A framework for Ecotourism,Annals of Tourism Research,Vol.21,No.3,1994,p.661)が、旅行業界ではその響きのよさを活かして商品化をすすめていきたいが厳格な定義にしたがうと商品として販売しにくくなるとの考えが支配的である(JATA NEWS LETTER、社団法人日本旅行業協会、1995年2月6日号)。

注27 OramS,op.cit.,pp.4-5

注28 Buckley,op.cit.,pp.662-664

注29 Ibid.,p.664

注30 Archer and Cooper,op.cit.,p.73,pp.88-89

注31 Ibid.,p.85.Farrell and Runyan,op.cit.,pp.30-31

注32 Archer and Cooper,op.cit.,p.89

注33 例えば、1997年1月現在、世界遺産条約に基づくUNESCOの世界遺産リストに掲載されている506の世界遺産のうち、自然遺産は102にすぎない。残りの380は文化遺産、19は複合遺産である。

注34 もちろんこのような限界があるからと言ってエコツーリズムという観光形態の存在の意義すべてが否定されるわけではない。個々の自然地域にとってはエコツーリズムを導入した観光開発に成功することが経済面でも環境保全面でも大きな利益につながる場合があることはこれまで述べてきたとおりである。しかし、本論文では世界的な観光需要の拡大にどう対処していくかということを念頭に置いているため、観光産業全体を視野に入れたマクロ的な視点からエコツーリズムを捉えている。したがって、前述の限界がある限り単純にエコツーリズムが将来の理想的な観光形態であるとは必ずしも言えない。

注35 HaWkins,Op.cit.,p.261エコツーリズムは観光形態であるがマス・ツーリズムは観光に関する現象であるのでその二つを対立させて考えること自体奇異とも考えられるが、その図式は理解しやすい。「環境を破壊するマス・ツーリズム」対「環境を保全するエコツーリズム」といったところであろう。

注36 Archer and Cooper,op.cit.,p.88

注37 玉村和彦「アジア的観光開発の構想『マス・ツーリズム』と『もう一つの観光』の共存」(『観光に関する学術研究論文 第1回観光振興又は観光開発に対する提言 入選論文集』財団法人アジア太平洋観光交流センター、1996年)、15-32ページ

注38 同論文、24ページ

注39 Murphy,op.cit.,pp.283.285

注40 玉村、前掲論文、16ページ

注41 財団法人国立公園協会・財団法人自然環境研究センター、前掲書、17ページ

注42 David Western,Defining Ecotourism,Ecotourism:A Guide for Planners and Managers,Kreg Lindbergand Donald E.Hawkins(eds.),Vermont,The Ecotourism Society,1993,p.10

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION