日本財団 図書館


りを持って安定した気持ちで仕事ができるように、例えば教育制度であるとか人材育成機能ということを強化するということも課題だと思います。

ただ、ホスピタリティーということがいいと言っていても、サービスの最低基準、つまり国際スタンダードというのは絶対にキープをしておく必要性が今の時代あると思います。例えばホテルでエアコンがつかないとか電気が消えるとか水が出ないとかというあたりというのは、やはりどうしてももう避けたいような時代になっていると思います。

それともう1つは、時間の面でのパンクチュアルさというのも大事です。日本人は、観光ということでリラックスしているときも、短期間しかないというふうに思いますと非常にパンクチュアルじゃないと気に入らないことというのは、私も何度か経験しましたけれども、そういった点が多いです。

そしてもう1つは、自然環境、文化遺産の保護、保全ということを初め、今、旅行者というのが、団体で行かれるというよりも、個人とか家族、小グループ化している傾向にあります。その旅行者への対応力。それから今後、高齢者であるとか障害者、そういった方もどんどん旅行に出られると思います。そのときにどういったソフトの整備をしているのか。つまり、ターゲットごとといいますか、お客様ごとのソフトというのがどのようにあるのかというあたりですね。

私ども旅行業界というのは、情報の結節点、特に楽しむということのインフォメーションプロバイダーとしての役割というのを担っていますから、今申し上げたような、多目的化、多価値観化したお客様の個々のニーズを受けとめて、それに合ったソフトや受け入れ体制というのを各国の方々にお願いしていくということも非常に大事だと思うんですが、逆に私どもとしては、そのための的確な情報発信。例えば今お客様は何を望んでいるのか。きょうおっしゃっていたことが、ひょっとすると、あしたになるともう変わっているかもしれないんですね。それだけのニーズをいかにスピードを持って対応できるのかということを情報発信していくというのも、送客側である私ども旅行業界の課題であるというふうに考えております。

 

○阿部

では、議論を先に進めさせていただきます。私の申し上げた第2のテーマへちょっと移させていただきます。空港はそれなりに順調に発展してきているが、その地域との関係が逆に薄れているんじゃないか。つくるまでは、臨空都市だ、国際空港を活用して世界都市関西を実現するんだという勇ましいかけ声が各地で聞かれていました。どっちかというとその旗を降っていたわけでございますけれども、その空港というもの、単にターミナルではなくて、まさに都市の重要な機能であるというふうにとらえた場合に、都市サイド、都市機能というサイドで空港をどうとらえ直していくのか。あるいは世界でも有数の国際ハブ空港があるということを地域の活力のためにどう活用していくのかというようなことが、やはり重要なかぎになるかと思うんです。そのことが、ますますまた空港の機能なり、利便性なり、あるいは今第?期工事に取りかかっておりますけれども、そういうものの展開にとっても非常にはずみのつく、空港の成長にとっても揺りかごのような役割を果たすだろうと思うんです。逆に空港サイドから地域に対して何を働きかけていくのかということも同時にそれは課題になると思いますので、道明さんの方からその点も含めていかがでございましょうか。

 

○道明

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION