数というのが682万人。そのうち日本人が208万人行かれているんですけれども、それが100万人くやらいしか受け入れられていなかったときの素朴なときというのは、多分現地の人の生活感みたいなものが行かれたお客様にも感じられたと思うんです。今はそれがなくなりつつあります。ですから、のんびりする、そういう天真爛漫なリゾート性みたいな部分と生活のにおいというあたりをどういうふうに両立させるのかということだと思います。
2つ目は、本物志向であるということ。これは、歴史、文化、その土地を心から知ろうと。行って、ただその建物を見て感動して帰ってくるというだけではなくて、いろんなその背景も知りたいといったような成熟した旅行者というのが非常にふえてきています。これは異なった歴史や文化とかに触れて、知的に日本文化と比較をしようということを楽しむ。 1つには高等教育が日本で非常に進んだということが、この成熟した旅行者層を支えていると思いますけれども、異文化へのまなざしということが進んでおります。つまり、楽しむということばかりに流されない旅行者というのが、今はまだ数が少ないかもしれませんが、21世紀に通じて増加していくだろうと思います。
3つ目は、国民性ということ。現地の人との触れ合いということで旅行の意義を見出すお客様というのが多い中で、満足を得られるだけのホスピタリティー、この部分をどう育てていくんだ。例えばお仕着せのマニュアル教育みたいなものではなくて、その国民性を生かしたその国独自のホスピタリティーみたいなものの醸成ということが必要になってくるのではないかなと思います。
4つ目、最後ですけれども、先ほどから何度も出てきておりましたが、環境との共存、配慮ということ。これは今現在、全世界すべてのことに環境ということを貫いていると思いますけれども、観光ということにとっても環境というのは大変重要な問題です。
東南アジアでの観光開発ということで1つ事例を挙げさせていただきたいと思うんですが、マレーシアのランカウィ島、これは政府が第2のペナン島にしようということで、1990年にLADA(ランカウィ・ディベロプメント・オーソリティー)という国の機関をつくりまして、それで観光客誘致のための開発を進めました。それによって、今までほとんど何もなかった、小さなバンガローとかゲストハウス的なものしかなかった海岸沿いに、世界的に有名なホテルチェーンのリゾートが誕生しました。それで今の大リゾート地になっているんですけれども、ただ、この開発は、すべてが自然保護ということを厳密に守り抜かれて進められています。持続可能な観光、これを目指しているわけです。例えば、海に行こうと思ったり、食事に行こうと思ったり、買い物に行こうと思っても、数百メートルの道のりをわざわざ歩かなくちゃいけません。大きな木とか山林があると、それを迂回するように道ができています。つまり、それを不便と思うのか、ここに木があるから、自分たちがそこにお邪魔して見せてもらっている、そこにいさせてもらっているんだから当たり前だというふうに思うのかといったエコロジーがたくさんのファンの方をとらえておりまして、非常にリピーターの多い観光地になっています。マレーシア政府は、この島の開発地域というのは島の30%までであるというふうに規定をしていますので、今後もこの豊かな自然というのはそのまま守られていくというふうに思います。
以上4つの点で整理をしたいと思います。
○阿部