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木幡●では、二つくらい、短い質問でしたら。

客1●リブレットに関するソンタグさんのコメントは良く分かっているんですが、現実に台本は存在するのか、教えてください。

木幡●ソンタグさんのリブレット、踊りの台本、両方とももちろん存在します。

客2●意識の一つの流れ、それから感情と意識がよじれあっていくのが、どこまでも続く感じがしましたが、その背後にある、例えば何かもつと知的なレベルに持っていって、こういう意味とか、こういうことを言いたいとか、そういうものがあるのか、ないのか。

田中泯●準備するものは大概失敗してしまいまして、うまく行かないのが通例で、このダンスはほとんどが毎日即興でやっています。ですから、シーンはほとんど決まっているんですが、そのシーンの中でダンサー達は毎日毎日即興を繰り返して、 トライしているんですね。それで1シーンごとに、ある種の精神的な状態というのかな、コンディション、そういうものに自分の状態をより近づけるという試みを即興とともにやっているわけですね。それはほとんどがポーの本の中から刺激を受けて準備されたものです。

木幡●ということで、今日はありがとうございました。

 

●ボニー・スタイン Bonnie Sue Stein

ニューヨーク、GOHプロダクションズ代表。制作者、批評家、演出家。日本の舞踏、 中欧・東欧のダンス、演劇、音楽の分野で国際共同制作を20年来続けている。

●木幡和枝 Kazue Kobata

アート・プロデューサー。アート・キャンプ白川事務局長、舞踊資源研究所運営責任者、オルターナティブ・スペースplan B企画委員。NYのP.S.I現代アート・東京代表。98年秋会館の新潟市民芸術分化会館アドバイザリー・プロデューサー。

●田中 泯 Min Tanaka

舞踊家。身体気象農場、舞踊資源研究所代表。日本、世界各地で舞踊、オペラ、演劇の公演、振付、演出。近年は、国際共同制作で毎年新作を発表している。

 

 

 

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