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POST-PERFORMANCE TALK(ポストパフォーマンストーク)

公演終了後に、作者や演出家、あるいは出演者に語ってもらうプログラム。作品解説、創造プロセスにおける苦心談はもとより、芸術論から21世紀の舞台表現の展望まで話題は多岐にわたりました。

9月27日〜10月31日

●竹屋啓子コンテンポラリー・ダンス・カンパニー ダンス東風『風の足跡 息の石』

●カンパニー・マギー・マラン『WATERZOOI』

●『しあわせな日々』(ルネ・ゴンザレス編)

●カンパニー・マギー・マラン『MAY B』

●ダムタイプ『OR』

●『しあわせな日々』(ナターシャ・パリー/ジャン・クロード・ペラン編)

●花組芝居『悪女クレオパトラ』

●劇団解体社『零(ZERO)カテゴリー』

●『ザ・ポー・プロジェクト-粘膜の嵐』

●AT-NET21 黒テント・PETA『喜劇・ロミオとジュリエット』

 

ダンス東風『風の足跡 息の石』 竹屋啓子コンテンポラリー・ダンス・カンパニー

1997年10月4日/世田谷パブリックシアター

スピーカー:竹屋啓子、近藤等則、五井輝、イ・ワヤン・サドラ、ナラポン・チャラスリー

 

理想を持っても現実に一歩を踏み出そうとすると時間がかかってしまいます

 

竹屋啓子●今日はようこそお出かけくださいました。ゲストの方々のお話を聞く前に、簡単ですけれど、東風を企画したきっかけをお話しします。現代舞踊というのはもともと欧米から技術を学んできているのでどうしても目線が欧米に向いているんです。特に戦後の日本の環境で、勉強に行くというと、私の時代はアメリカで、今の若い人達はヨーロッパという風に流れが変わっているんですが。けれども、80年代の終わりから90年代の頭に香港のシティー・コンテンポラリー・ダンス・カンパニーが私の作品を上演してくださることになった時に、そこにアジアのダンサーがいっぱいいまして、その時に自分が本当にアジアのことを知らないんだなって思ったんです。自分は小さな島国の人間で、欧米の情報はすごく知っているんだけれど、隣の国のダンサーのことさえも、ましてや隣の国の人がどんなことに興味を持っているかも知らない。また、欧米型のダンスを勉強して抱えている問題というのはすごく近いところにありながら、私と同じように悩んでいるというような当たり前のことにどうして気がつかなかったんだろうという、ちょっとしたショックがありまして、それから、アジアのことを良く知りたいと思っておりました。90年に偶然、国際交流基金からアカウという、現代音楽と舞踊のパフォーマンスとシンポジウムをやる企画でアジアの5都市を回ったのをきっかけにいろいろな方と出会うチャンスがあったものですから、それを機に東風を企画しました。ただ、なかなかそういう理想を持っても現実に一歩を踏み出そうとすると、今2回が終わりましてこれが1回目の再演で、この後、99年にインドとのコラボレーションを考えているんですが、ちょっとずついろいろお金もかかるもので、3回やるのに約10年という時間がかかってしまいます。けれども、自分としては一つずつ最初の思いが伝わっていっているかな、あるいは日本の環境も、当初自分が思った時よりは随分変わってきてるな、などと思っています。第1回目から参加してくださっている五井輝さんと、近藤さんに、どんなところに興味があるのかというところから。

五井輝●僕はモダンダンスを10年ほどやってまして、それから個人でやるようになって舞踏の方へ入ってきたんです。竹屋さんとの出会いは、東風の1回目をきっかけに、その1回きりだと思ったんですけれども、かれこれ4、5年つき合ってしまったということになります。僕はモダンダンスをやっていたせいもあって、割とコンテンポラリー・ダンス・カンパニー(CDC)の中で振り付けしやすか

 

 

 

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