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(出演)

田中泯/LISA EGER/ANNE-SOPHIE ERICHSEN/

HENNING FARNER/KAREN FOSS/KENYA FOSS/玉井康成/

MONICA HERSTAD/SIRI INGUL/ANNE HEDEWIG LY/

CAMILLA MYHRE/RUNA REBNE/HILDE RUSTAD/

MARTIN SLAATTO/NIELS PETER UNDERLAND

 

'94年リレハンメル冬季五輪組織委員会より委嘱されオリンピック芸術祭を飾った作品を全面的に再構成し、練り上げたもの。和紙の背景幕にエドヴァルド・ムンクの死の床から幼児期までのセルフ・ポートレートを含む写真を大きく投影し、ノルウェーでのオーディションで選ばれたダンサーと俳優、田中泯自身によって演じられた。100年前にムンクの描いた人間存在の不安、哀しみ、狂気を現代の舞台作品に昇華し、田中泯の長年にわたる国際共同制作活動の成果のひとつとして、「完成度の高い舞合に感銘を受けた」と高い評価を得た。

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一人芝居『弥々』

〈日本版・リトアニア版二本立て公演〉

 

(スタッフ)

作:矢代静一

〈日本版〉

演出:毬谷友子 演出補:宮崎真子

美術:小竹信節 照明:沖野隆― 音響効果:近藤達史

舞台監督:工藤静雄(ジャパン・アーチスト・フォーメイション)ほか

〈リトアニア版〉

翻訳:GABIJA CEPULI0NYTE-ZUKAUSKIENE

演出:KESTUTIS MARCIULYNAS

美術:DALIA KLIMAVICIUTE

照明:EUGENIJUS SABALIAUSKAS

音楽:GINTARAS SODEIKA

音響効果:VIRGINIJUS BAGDZEVICIUS ほか

(出演)

〈日本版〉毬谷友子 声の出演:市川染五郎

〈リトアニア版〉EGLE MIKULIONYTE

 

リトアニアという、日本とは全くかけ離れた異文化の光りを当てることによって、この一見純日本風の作品が持つ普遍性を浮かび上がらせると同時に、一国の、或いは一女優にとどまらない『弥々』上演の可能性を広げることが出来た。これまでは毬谷友子のファンに負うところの大きかった『弥々』が、今回は助成金や協賛がつくなど、制作面でも新たな展開を迎えた。また集客率も80%という好成績を収めた。

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『王女イヴォナ』

 

(スタッフ)

作:ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ 演出:ヤン・ペシェク

翻訳:関口時正 通訳:石川グラジナ

美術・衣裳:マウゴジャータ・シチェシニアク ほか

(出演)

飛鳥信/天祭揚子/いちょう光暢/井上真理/大高健二/神田剛/

北川さおり/北村魚/佐川剛一/沢木めり子/渕野直幸/

宮川雅彦/武藤翠/山本啓泉子/山本健翔/八尾建樹/吉田敬一

 

シアターX(カイ)では、8年前より交流を続けてきたポーランドの演出家、俳優ヤン・ペシェクの演出で、ゴンブロヴィッチ作品を開場五周年記念公演として本邦初演。創作のプロセスにしっかりとエネルギーを注入し、確かなものにしようという意図のもと、ヤン・ペシェクのワークショップをうけてきた若手俳優を中心にオーディションを行い、ポーランド―東京を行き来して、一年がかりで作り上げた国際共同製作作品。成果としては、ペシェク氏による指導のもとに、俳優はゴンブロウィッチの思想を、理想的な形で演技しようと懸命になったことがあげられる。例えば、「野性的に」というペシェク氏の言葉に、演技をどう肉付けすべきかが課せられた。また、ダイアローグ(相手のいることを意識する対話)の重要性も忠告された。仕上がりは完璧とは言い難いが、17人のリズミカルな演技は、観客に新鮮な感覚を与えることができた。

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『ザ・ポー・プロジェクト―粘膜の嵐』

 

(スタッフ)

共同構想・台本:田中泯/SUSAN SONTAG

演出・振付:田中泯 照明・美術・音響原案:田中泯

照明デザイン:DAVID HERRINGEL/林美智子

音響技術:入美穂子 装置:川俣勝人/鈴木啓志/野中三月

衣装:田中泯/池田りさ/長内綾子/石原志保 ほか

(ダンサー)

ZACK FULLER/DANA IOVACCHINI/DARRELL JONES/

NIA LOVE/MILVIA MARTINEZ/DILLON PAUL/

TAMAR ROGOFF/NATHAN WHITING/田中泯

 

「ジェイコブズ・ピロー・ダンス・フェスティバル」の委嘱を受け、E・A・ポーの詩・小説をS・ソンタグがリブレットにし、田中泯がアメリカのダンサー8名と舞踊化。夏に山梨県白州町で1ヶ月の創作合宿を行った後1ヶ月にわたる全米ツアーを敢行、そして東京公演。恐怖と快楽の極致が体現された舞合は「舞踊表現の本源に向かって冴えている」と波紋を投げかけた。

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AT NET21 黒テント・PETA

『喜劇・ロミオとジュリエット』

 

(スタッフ)

原作:ウイリアム・シェイクスピア 台本:山元清多+RODY VERA

演出:山元清多+SOXIE TOPACIO 美術・衣装:加藤ちか+BRENDA

FAJARDO 照明:斎藤茂男 音響:島猛(ステージオフィス)

音楽:斎藤晴彦+NOEL CABANGON 舞台監督:森下紀彦 ほか

(出演)

斎藤晴彦/村松克己/桐谷夏子/横田桂子/田村義明/木野本啓/

山下順子/米田慎吾/松橋道子/WENA BASCO/NOR DOMINGO/

JACK YABUT/CHIE CONCEPCION/BUDDY CARAMAT/GAIL GUANLAO-BILLONES/RAFFY TEJADA/NOEL CABANGON/RODY VERA

 

名作『ロミオとジュリエット』を山元清多とフィリピンのロディ・べラの二人の鬼才劇作家が日本とフィリピンを背景に、現代の視点から読み直した作品。演劇集団PETAと黒テントの交流は20年にわたり、その長い歳月を経て内外的なあらゆる問題や成功も絡み合いながら文化の壁はとり払われ、今回の共同作品が生み出された。

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