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かなか難しいと思うんですが、幾つかのそういう政策の複合的なやり方を、やっぱりどっちにしてもやっていかざるを得ないんだろうと思うんです。特効薬というのはそういう意味ではないかもしれないんですけれども、幾つかの、小さくてもいいから実効性のある施策というものがあると思うので、それをやっていくことだろうと思うんです。

そういう中で幾つかあると思うんですが、福祉の話とか、これもあるところで話をしたんですが、地域を見直す教育というか、やはり自分の子供に向けて、若い人たちに向けて地域を出ていけ、出ていけというふうな教育が、ひょっとすると今までなされていたのではないかなというふうに思うんです。そういう中で、地域に戻れる、地域に残れるためのどんなひっかかりがあるのか、それは地域によっていろいろと違うと思うんですが、少しでもいいから地域にひっかかる、残ってもらえるようなひっかかりをどれだけつくれるのか。それは、例えば先ほど言った神楽の話なのかもしれないし、あるいは都市で生活するに必要な知識と同じように地域で生活するに必要な知識、あるいはコミュニケーションの仕方なんていうのがあるかもしれませんが、そういうものをもう一度見直して、そこへのひっかかりを地域がどれだけたくさん持てるかということで、大量にということではないかもしれないけれども、そういうものにひっかかって戻ってくる、あるいはIターンをしてくるという人がいると思うので、そういうふうなひっかかりをどれだけつくれるかというのも大事なのかなという気がしております。

柴田委員長 ありがとうございました。私も前に筑豊の子供たちの作文に「私は、大きくなったら生活保護者になります」と書いているのがあると聞きまして、ほんとうにびっくり仰天したことがあります。過疎地でそんなふうになっちゃ困っちゃうんですね。 長時間ごくろうさまでした。

―了―

 

 

 

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