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の人が75%、農家が20%、そのうちの専業農家が20%でございますので、いわば農業のかかわりの部分で生計を保っている人が、過疎地域においても約4%しかいないときに、いわば集落機能の維持というときに林地農地だけの保全でいけるかどうかという部分がちょっと問題に感じる部分でございますし、また集落機能の再編、それから限界集落対策において、意識はあるんだけれども発議がないというふうな、今、非常にどん詰まりの状況にあるというふうな現況がございますので、これを打ち破るような何らかの施策なり新しいパラダイムの施策というのが考えられるのではないかと。やはりかなりの市町村の中で、危機管理という観点が抜けているのではないかというふうな疑問もございますので、そういうところが、いわばこの調査から得られる過疎対策としての知見ではないかというふうに考えられようかと思います。

柴田委員長 大変ありがとうございました。示唆に富むご意見もいただきましてありがとうございました。4戸とか5戸で集落といってよいのですかね。今、お話があったデカップリングとか何とかというものですが、日本では、大体デカップリングはやらない空気が強かったですが、これがまた、このごろデカップリング、デカップリングという話が出ていますよね。それから国土資源の管理のために我々に残れというのかといってしかられることもありますしね。

 

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行政と集落

何か、今、おっしゃられるように、聞けば聞くほど難しい問題なんですが、ここら辺で先生方から集落一般というふうな視点から何かご意見をいただけたらと思いますけれども、大田先生、皮切りに。

 

太田委員 ちょっと難しいですけどね、要するに、今、柴田さんがおっしゃったように、4戸程度が集落か。これは、僕は集落だと思うんです。僕の感じではそう思いますね。やっぱり集落のとらえ方というのは、私は2つに分けて考えているんです。1つは住民の生活の基礎的なコミュニティといいますかね。それがあれば、4戸でもそれは集落であると思うんです。だけど、これは比較的小さい集落ですね。それともう一つは、行政単位ということをさっきおっしゃいましたけれども、そういう基礎的な集落を幾つか置いて一つの地区みたいにする。これは地区集落というんですかね。私が現地調査をやりました長野県の上村なんかも、あれは全部で小集落が20幾つあって、それを4つの行政地区にくくって、それで行政としてはそういう大きい地区としてくくったほうがいろいろと物事の対策も立てやすいし、そういう意味でくくっているんだと思うんですけれども、やはりほんとうの細かい集落も、行

 

 

 

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