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集落の人口動向を、その規模や性格(中心集落ないし基幹集落であるかそうでないか)との関係でみたのが図6である。

 

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図中に◎印で示した中心集落。基幹集落は31あり、そのうちの7割にあたる22集落が減少率10%台以下である。それらには、比較的人口規模が大きいものが多い。総じて大きな人口規模の集落は人口の減少率が低い。逆に、人口50人以下、中でも30人以下の集落では人口減少率が大きいものが多い。しかし、これもそれほど明確な傾向とはいいがたい。やはり個別の条件が効いていると考えられる。

それでは次に、2つの集落についてやや詳しく見ることにしよう。

 

4. 事例1: 大菅集落

(1)地域の概況

?@ 地形、自然条件、歴史等

大菅公民館は日之影町の中心地から北へ8?q、標高200m〜250mの山間部に位置し、階段状に農地があり、その台地に人家が点在している。28世帯、108名が居住する農業集落である。

年間の気温、雨量ともに町の平均数値であり、野菜類・稲作等を中心にした兼業・複合経営の戸数がめだつ。以前には地域でとれた農作物を、毎年秋には対外的なPRを含めた「農業文化祭」等を実施していたが、台風の被害や専業農家の

 

 

 

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