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事がでてきたりしている。この困難性は、状況が変わらない限り徐々に増していくであろうことが予想されるのである。

 

(5)今後の見通し

人口400余りを擁する大宝郷が、近い将来その郷としての機能を失い、やがては消滅することはないであろう。しかし、すでに見たように世帯と人口の減少、出生者数の減少、若者の流出、生産人口の老齢化、高齢人口・高齢者世帯の増加は、徐々に進行している。

それに歯止めをかける即効的な施策はありえない。求められているのは、産業基盤の整備と産業の振興、および道路整備や空屋の処理をはじめとする生活基盤の整備・充実、という地道な取り組みであろう。

 

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漁業については、さいきん若者が2人、後継者として漁業に就業している。この 動きがどの方向をとるのか注目されるところである。

老齢化が進むと、町の高齢者福祉サービスを郷でどのように受け入れるかに十分な配慮がなされなくてはならないだろう。

成年会が結成され、郷の種々の活動の担い手としての役割が期待されており、この組織とその活動の発展いかんが、郷の将来に大きな影響を与えることになろう。

 

6 集落整備の方向

かつては底曳き網漁船団の基地として栄え、1万人を越える人口を抱えていたこの

 

 

 

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