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さて、図6では、町の最北端の頓白集落を除いて、人口(昭和60年10月現在)70未満の集落8つのうち、町平均以上の減少率を示すものが6つを数える。なお最大の減少率を示しているのは玉之浦郷にある町営住宅団地で、住宅の建て替えに伴う一時的減少である。

人口が400を越える大宝・荒川の各集落は人口減少率が町平均とくらべて低くなっている。しかし、その他、人口規模と人口減少率の間にははっきりした関係を認めるのはむずかしい。

老齢化率を見ると、図6に示したように、人口減少率が高い集落にはそれが高いものが多く、逆に人口減少率が低い集落にはそれが低いものが目につく、ことが指摘されよう。なお、荒川集落については、地区内に養護老人ホームがあるので、その人口を除くと老齢化率は31%となる。

 

5 事例: 大宝郷

(1)地域の概要と人口動向

大宝郷は、東シナ海に面して九州最西端に位置し、町内では玉之浦郷に次ぐ規模で、平成9年7月末現在戸数170戸。人口404人である。海辺に立地しながら、背後の田畑を耕作するなりわいが主軸であったが漁港が整備されてから漁業の占める割合が高められてきた。

歴史については、五島最古の寺、大宝寺(西の高野山)がある。

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人口は漸減傾向にある。国勢調査によると、昭和55年の571人から60年の484人、平成2年の426人、平成7年の385人、と減少傾向はあるもののその速度は緩やかと

 

 

 

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