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行し、いわゆる老齢化率は昭和35年の7.6%から著しく増加し、平成7年には31.8%にまで及んでいる。しかも老齢化率は、とくに、昭和60年〜平成2年、2年〜7年にかけて急激に高くなっている。まさに人口の急減、老齢化の急速な進行が、この町を襲っているのである。

人口動態の推移を図4に示した。人口減少が主として、社会減、つまり転出人口が転入人口を上回ることによっていることがわかる。その状態が、この図に示した期間に限ってみても一貫して続いているのである。しかし、この社会減は昭和の末から縮小する傾向にある。これは、つぎに見るように、転出する可能性のある人口それじたい、つまり出生人口じたいが少なくなっているからであり、転入人口が増加しているからではない。自然減も、数は少ないが、この期間では、出生人口と死亡人口が同数であった昭和54年と平成8年とを除いて、一貫している。

 

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この人口の著しい転出は、若年を、とくに高校新卒者の転出である。図5は、ある年のある年齢階層の人口が、5年経るごとにどう推移しているのかを示したものである。まず注目されるのは、0〜4歳の人口が、年を追うごとに減少して、昭和35年の860から平成2年の100へと8分の1以下となっていることである。この年齢層の町外からの転入は非常に少ないので、これは出生人口の著しい減少を示している。つぎに注目されるのは、10〜14歳人口が、5年後の15〜19歳となったときに大きく減少して

 

 

 

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