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に言われてもそれが出来る会館と対応出来ない会館というような事があります。だからそこでですね、舞台技術の管理をしている皆さん方は、まあ例えばそういうような事があればやはり事前にそういう事は連絡しておいてくれないと困るという事と、出来ない事は出来ないと、はっきりと言っていただいて良いんじゃないかと思います。で、その事がやはり、そこの劇場管理の立場の人の仕事ではないかと思います。

それから、そういう事で色々苦労しているんじゃないかと、いうような事がありまして、最初照明の作り方とかいうような演題を設定されたんですが、皆さん方、おそらく照明の基礎みたいな事は、習得されている方ばかりと思いますので、だから、こういう技術管理という事について、寧ろ、私の立場として皆さん方が何か苦労しているんじゃないかというような事を逆にお尋ねしたいなと、今日は考えて来ている訳です。

で、この間も関西のほうで、若い人達の照明屋さんの技術研修会というのをやりまして、で、その中で、やっぱり今までは、例えばですね、明かりの作り方がどうのとか、どこどこの調光器ならびに調光卓は使いにくいだとか、まあそういうふうな。それから、どこそこの照明器具は使いにくいというような話が多かったんですが、実はこの間、出てきた問題で中心は、例えば、私が行っている大阪芸大に舞台芸術科というのがございます、舞台芸術学科の中に照明コースというのがあります。で、私はそこを担当している訳ですけれど、これは4年間で、基礎から実習まで4年間でやりまして、4年目に卒業論文の代わりに卒業制作という事で4回生の他の演劇コースとか舞踊コースが公演やります。その明かりを設計して、その操作表とかそれから台本のキッカケとか、そういったもの、何故、こういった明かりを作ったかというような事を、所謂、まあ、卒業論文と一緒です。そういうようなものを書かせて、卒業論文の代わりにして卒業させていくまあ今、大体、ちょっと話が横道にそれますが、この舞台照明の世界にそのまま、大阪芸大のコースを卒業して進んでいこういうのは大体、一割位しかおりません。で、これはやむお得ない事だと思います。本当に照明が好きで大阪芸大受けて来たんじゃなくて4年生の大学の資格を獲得しといて、どこかの企業に入ると。まあ、それで色々考えて、まあ、照明コースが一番入りやすいと考えたのかどうか知りませんけれど、照明コースにドッと来ます。所が、非常に率が高くなってしまいます。で、それは兎も角としまして、兎に角卒業します。ある照明会社に入社する訳ですね、そして就職して、今度何をするかというと、まあ、初めは倉庫での器材の管理とか、器材の補修とか、器材の整理とかそういった事をやらされて、それから次に今度は、劇場の管理業務ですね。つまり、皆さん方の立場からゆうとですね、皆さん方が例えば、財団の方であるとするならばどこかへ照明の業者へ委託されているんじゃないかと思います。

まあ照明、音響、舞台、統一して委託しているんじゃないかと思いますけれど、その中の照明の人間としてですね、そこへ受託した中から派遣されると、そうしますとその所謂、管理業務という事で、そこの会館が忙しい時もありますが、暇な時もありますけれど、大体まあ、会館が何か催しがある時は、必ず出なくてはいけない、その時にですね、自分達は照明の事を一生懸命、まあ照明も一つの舞台美術であり舞台芸術であると思って一生懸命勉強してきて、そしてそういう仕事に入って来たのに、とりあえず、管理をやらされるとですね、なんにも自分の勉強して来た事がここで発揮出来ないと、つまり単純に言えば、明かり作りが無いという事ですね、で、それが、実はこの間の若い人達の技術研修会の中で出てきた一つの問題点だった訳ですね。で、それではどうすれば良いのかという事になりますけれど、やはり、これはやむお得ない事で、つまり、そこを受託しているという事はですね、受託して管理しているという事はそこの器材を財団に代わってちゃんと何時も日常仕えるように管理しておくという、整備しておくという事ですね。これが一番大事な事なんですね。だから、そういう事が、今の若い人達は大変辛いといいますか、しんどいんですね。もっとですね、じゃんじゃんピンスポットに付いてですね、フォローの仕事をしたり、そういった事がしたい訳なんです。しかし管理業務といいますと、一切その芸術内容にはタッチしないで、要するに劇場の設備を守っていく、それだけの事だと。まあ、そういった問題が出てきた訳です。

だから、これは取り敢えずは辛抱しなさいと、つまりそこの受託している業者がその人ずぅっと

 

 

 

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