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お早よう御座います、今朝は早くから堅苦しい話になりそうなんで、まあ少し、出来るだけ堅苦しくならないようにと思っています。

私大阪芸大とか、兵庫県のピッコロ学校とかで照明の話をしているんですけれど、この公文協の近畿とか西日本のほうで、話をさせてもらった事が二、三度あるんですが、どうも、公文協の技術委員会というのはどうも話のポイントがですね、ポイントを決めにくいという所がありまして、どうもその、というのはレジメにも書いておきましたように、技術管理ですね、各会館の技術管理の仕方といいますか、これが、てんでバラバラという事ですね。まあ、ここにも書きましたように、例えば財団組織になっておって、その中で財団に出向されて止むなく舞台業務といいますか、とくに技術管理をさせられている方とか、それと何処かの業者から派遣されて、そこに請け負わされて、取り敢えず、私は何も分からないというような会館の方とか、等々おります。

それから兵庫県は幸いですね、兵庫県の県が舞台技術学校というものを県立で作っています。これは演劇学校とそれから劇団と三つ、県がですね、県のお金で学校を正式な学校として、これはまあ、所謂、各種学校になるんですが、一応、県の税金を使ってやるというような事をやっています。

で、これはそれぞれ一年間という事になっていますけれど、そういうところへ新しく兵庫県でも山奥でも市町、町ですね、町立、市立といった所に新しい会館がどんどん建っています。

で、そういう人たちがそこへ1年間技術研修に来て帰っていかれると。で、それはそれでいいんですが結局、今日のお話のポイントはですね。まあ、それぞれの町とか市へ帰っていかれた人達、ないしは現在皆さん方がどういう立場で管理業務、技術管理をしておられるか?それぞれ違うと思うんですが。

最近、持ち込みというのが、パッケージで持ち込みが来ますね、で、ダアッと朝から搬入して、バタバタとセッテングして昼から明かり合わせなり音合わせをやって、夜本番をバアッとやったらバタバタと片付けて帰っていく。で、その時ですね、持ち込み器具で、一切やってくれて、例えば、会館側は電源を供給するだけという場合もありますし、それから、そこの会館の器材もある程度借りるという事、それから最近、時々あるんですが、つまり調光器、ユニットは持って来ないで、卓だけ持ってくる。そしてユニットは会館のユニットをお借りして卓を持ち込んで操作して帰るという、そういったいろんな形があります。

それからこれは、ちょっと余談になりますけれど、日本人のツアーの場合は割合、そこの会館のものを利用して上手く持ち込み器材とマッチングさせて明かりを作るというのが多いんですが、どうも我々の経験でいきますとですね、例えば、アメリカ、欧米のそういうツアーの連中は向うでやって来た事をそのまま持ってきてですね、そのままの例えば奥行、間口とかですね、それから吊り位置それが向うの国でやってきた通りでないと承知しない、そういうのがあります。これはどうも欧米のほうの、一つの、何といいますか、性質といいますか、欧米人の考え方といいますか、で、いろいろ聞いてみますと、彼らは、実はアメリカなんかでは、照明家さんのユニオンがですね、非常にかっちりしていまして、そして、そのユニオンに入らないと大体仕事が出来ない、というような事になっていますから、だから、そのユニオンの人達が日本にツアーに来る訳ですね、そうしますと自分に与えられた仕事といいますか、自分の仕事を確保しておかないと、叱られるというと、おかしいんですけれど、つまり自分の仕事をちゃんとやらないといけないというような事から、我々からすると頭が硬いという感じがするんですが、もう間口から奥行までですね、吊る位置からですね、それから器材から全部持ち込んで向うでやってきたものと同じようにしかセツテングしない、そういう事なんですね。で、その時にですね、随分、例えば、奥行が無かったらですね、舞台を張り出してくれというような事を当日になって言ってくるんですね、事前に何故そういう事を連絡しておかないのかと、言うと、いや、連絡した筈だ、ところが、日本のほうの受け入れ側のプロダクションですか、そういう所がそういう事が理解出来ていなくて、まあ、この会館ならやれるだろうというような事で、受けた訳ですね。で、実際に来るとですね、えー。まあ、普通、日本人のツアーでしたら、まあこれ、奥行少し、一間足りないなあという事であれば、なんとか考えます。

ところが、彼らは絶対譲らないですね、で仕方ないから臨時に張り出しをすると、ところが、急

 

 

 

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