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くい。

で、これは、どっちが、本当に、良いのかというのは、実は、我々も結論がでていない。要するに、そういう所で、本来、そうあるべきものだと、慣れるべきものか。或いは、そうでないのか。

で、ステージ音響については、とても難しいものがあります。で、今日お話したのは、ほんの一端だけ要するに、客席の音響ほど、簡単にはいかない。そういった慣れの要素がある、しかも慣れの要素というのは、3日間やって慣れるんじやなくて、先程のように、東京のオーケストラが、5年も6年も掛けて、結論が、やっと、出たような、そういった期間を踏んでからでないと、何が良いのか。そうかといって、じゃあ、どういうふうに設計しょうが、要するに、ステージの上は慣れてくるんだね。というと、実は、そうでもなくて。

これは、ミュンヘンのフイルハーモニーホールという非常に有名なホールですけれど、ここは、とっても天井が高かったんですけれど、出来てから、クレームが、相当、続きました、で、5年たっても、10年たっても、続いたんですけれど、ここ最近、3,4年前でしょうか、ご覧のように透明な、反射板が、見えますでしょ、これが、吊されました。ここでは、ミュンヘンフィルハーモニーは、とっても優秀なオーケストラですけれども、彼らといえども、どうも、慣れを克服出来なかったのでしょうか。

そういう意味では、我々も、慣れれる範囲と、慣れれない範囲が、ただ、慣れれる範囲はどこまでか、まだまだ、暗中模索の所があるんですけれど、でも、先程、言いましたように、一番、危険なのは、出来ました、で、プロの演奏家に来てもらって、良いですか、どうですか、というのが、一番具合が、悪い。

で、そこで、寧ろ、これはすごい、良いです。と答えが出るのが少ない、慣れてなければですね。という問題がすごくあるという事を、ご理解、覚えていただいたほうが損はないと思います。で、それ位新しいホールに関しては、特に今までにそういった事がないホールに関しては、とっても慣れているかどうか。で、地元の有力ピアニストが、そういうコメントを言うものなら、もう、町中の大騒ぎになりますから、で、新聞ざたに、なったりしますけれど。昔は、私ども、こういう事には、神経質になっていて、一喜一憂していましたけれど、最近は、全然、驚かなくなりました。ほっといてください、そのうちに、慣れますからと、やっと言えるようになったんですけれど、でも、それも、そういうプロセスを踏んで、やっと、分かってきた事なんです、それ位、ステージの上の音響というのは、ちょっと、やっかいだという事をご理解いただきたい。あまり、時間が無くなって、きました。

室内音響に関しては、もう少し、改修だとかというのをご説明できればと思ったんですが、でも、何故よい音かとか、その辺の事を、ご説明しといたほうがいいんじゃないかと思いまして。要は、そこら辺りをご理解いただければ、例えば、無理やり、別に改修に繋げる訳ではないんですが、今日、題名がそんな事ばかり言ってたものですから、ちょっと、言わなくてはいけないと思いまして、とって付けたようにいったんですけれど。

 

最後に、本当に、最後に、室内音響の事だけでなくて、実は、最近、この10年、もっと前ですね、10何年から、大音量の催物が増えてきました。ご存じの通り、要するにロックですね、それから、これは、昔からあったんですが、和太鼓、で、そういったものがガンガン鳴ると、ホールで聞こえるとかいった問題が、割りと、クローズアップされてきまして、昔は、実は、そういう事、あんまり、考えていなかった。

考えなくてもよかったのですね、昭和30年代、40年代の頃の建物は、で、40年代の後半から、50年代にかけて、段々、そういった、催物の音量が増えてきて、遮音性能を増やさなくてはいけない事が多くなってきた、という事で、これは、単純なんですけれど、我々が、よく、お仕事をお手伝いする時に、防音設備をくっ付けといてください、防音設備付きという一言で、解決するんですけれど、実は、建築音響の話で、隣の部屋の音がこっちに来ないようと、プロテクトかけるという事は、防音装置は、防音装置では、ないんですが、建築は、そうとう、そんなに簡単にいうほど、こ

 

 

 

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