でも、もう一度、残響時間に戻りまして、残響時間の話をもう少しさせていただきますと、こういうグラフが出てきたりするから、災いの元になったりするのですけれど、最適残響時間というのがございます。
やっぱり、残響時間というのは、これだけのものですよとは、言ってきましたけれども、やっぱりではなくて、室の残響時間というのは、部屋の用途によりまして、クラシックでしたら、どれ位が良いだとか、或いは、演劇だったらどれくらいが良いだとか、ここのようなレクチィアーの室だったら、どの位が良いだとか、こういうのは、最適残響時間というのがございます。音響の教科書を見れば、どこにでも載っているようなグラフですけれど、ちょっと見にくかったら、御免なさい。
これはホールの大きさ、用途別の最適残響時間と書いてあります。横軸が、部屋の容積です。で、左側の最初、これ百立米、千立米、5千、1万、2万、5万、10万、とありますけれど、大体、1000席位のホールですと、勿論ホールによりますけれど、まあ、1000席位のホールですと、6千、7千、8千、9千立米位でしょうか。で、2000席位になりますと、1万5千立米から、2万立米位、それ位になると思います。
で、縦軸が、残響時間です、一番下のほうが、0秒から0.5秒、1.0秒、1.5秒、で、ここで、いろんなカーブが、ここで、ございます。ちょっと読みにくいので、上から言ってきますと、これは、コンサートホール、コンサートホールは、これ位が良いでしよう。ここにも、コンサートホールというのが、ございます。コンサートホールはこれ位が良いですよ。オペラハウスはこれ位が良いですよ。ラジオスタジオ、テレビスタジオ、講堂。なるほど、コンサートホールは長くなくてはいけない。それから、講堂というのは短くなくてはいけない。テレビスタジオというのは、結構、短いのだなという事が、お分かりいただけると思います。で、ここで注意していただきたいのは、これが、右上がりのカーブになっているという事なんですね。という事は、コンサートホールというのは残響時間どの位が、良いのかって、よく言われますけれど、実は、ご覧になって、お分りのように部屋の大きさによって違ってきます。
これが、先程、室のVを大きくするだけで、残響時間が長くなるという、ちょっと、カラクリをご説明したのですけれど、それに関係してくるんですけれど、まあ、そんな事は忘れていただいて、結構です。要は、残響時間は何秒が良いんですか、というふうに言われた時に何ともいえないという事なんです。
で、よく残響2秒なんて事が、今でもそうですが、一時は、とっても流行ましたけれど、実は、残響2秒という事は、どの位のところにあるかといいますと2秒ですから、ここですね。ここら辺りが、2秒です。
で、コンサートホール、これも、コンサートホール大体ここら辺りが、2秒ですから、大体1万m3から2万m3。1万m3から2万m3といいますと、1500席から、大体、2000席位のホールでしょうかで、それ位の場合には、2秒位が良さそうだと、というのが、このグラフから、分かっていただけると思います。ですから、500席の場合は、まあ、5千m3位ですけれど、500席の場合に、やっばり、残響時間2秒が良いかというと、そうは、いかないという事ですね。
それと、もう一つ、注意してしていただきたい事は、先程から申し上げているように、コンサートホールというのは、ふたつあります。ここに、括弧書きで書いてありますが、実は、人の名前なんですね。
で、これは、何かと言いますと、計算結果から出てきているのでは無くて、この、コンサートホールのバージナル・ウッドさん、これは、バージナルさんという人とウッドさんという研究者がですね、大体、これ位が良いのではないでしょうか、とか言ってね鉛筆舐めなめ、ザッと引いた線が、これなんですね。
で、この線は、ヌードセン・ハリス、また、別の人です。要するに人によって、色々あるホールを調べて、現存のホールを調べて、残響は、これ位だったら、結構、コンサートホールには、良い