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たように遮音の問題。遮音の問題といいますのは、建物、そのものが影響してくる訳ですね、で、コンクリートの厚みが足らないですとか、どこかに穴があいているとか、防音扉がカチット閉まっていないとか、まあ、そういった事ですね。それから、同じ静けさでも、先程言いましたように、騒音防止のほう、設備関係ですね、ダクトの音がうるさすぎて困るとか、これも最初は良かったのだけれど、だんだんアンバランスになるという話も時々出てくる。これが、静けさにまつわる項目ですね。

それから、良い音とは、これが電気音響設備と言うんでしょうか、私が今喋っているような、このようなマイクを通して、或いはスピーカーを通しての音、これは、基本的に、電気音響設備関係と書いてありますけれども、勿論、ホールの室内音響というんですか、この中の部屋の壁も影響してくるのですが、基本的には、例えば、スピーカーの音が良いとか、悪いとか。或いはマイクが上手く機能しているとか、そういった、いわゆる電気音響設備、或いは、舞台音響設備というようにも、呼んでいますけれど、そういったものが、良い音とよんでいます。

それから、最後に、良い響き、これは、どちらかというと、どちらかというんでなく、建築で決まってくるもので、室内音響と呼んでますけれど、先程言いました、ここの部屋の響きが、ここは、例えば、私が喋っている声というのは、多分、クリアーに聞こえているんじゃないかと思うんですが、けれども、これが、ワンワンだと、クリアーに聞こえないとか、或いは、逆に、それこそコンサートホールで響いてほしいのに全然響かないとかですね。そういった良い響きと言うんでしょうか、適切な響き、これが室内音響。

 

で、おそらく、この室内音響関係の事が割と、一般的に識りにくいといいますか、スピーカーからの良い音、悪い音というのは、設備で取っ替えたり、或いは、家庭用のスピーカーが良いだの悪いだのと、そういう事が、割りと、分かりやすいのですが。この室内音響の方が、どうしても、相手が大きすぎて、部屋、天井が高いと、どうなるのか?とか。そういった事があるものですから、そこら辺りに焦点をおいて、言ってみれば、最近のコンサートホールというのが、どういうふうな多目的ホールと、どういうふうに違うのか、そういった事を、ちょっと、お話させていただこうと思います。

そういう意味で、お手元の資料に、こんな事が、書いてありますけれど、ホールの室内音響性能ということで、ホールにおける良い響きというのは、どういう事をいうのか、それから、これは最近、マスコミでも残響時間という言葉が平気で出てくるようになりました。

このホールは残響時間何秒でしょうか? 1.何秒です。短いです、長いです。いいです、悪いです。こういう話ですね。それから響きの良さを決定する要因というものには、どんなものがあるか。

或いは、先程言いましたコンサートホールと多目的ホールとでは、一体、どこが違うのか。それから、コンサートホールに於ける音の良さですね、こういった事。それから、最後に、客席の音響とステージの音響というのがあります。客席では良いのですが、ステージはやりにくいとか、或いは、ステージは喜んでるんだけれど、お客さんが、イマイチだと。まあ、そういった事ですね、その辺も少し触れられれば、と思います。

 

いきなり、こういう絵が出てきて、申し訳ないのですが、そんなに難しいことを、ご説明する心算はないのですけども、その室内音響、音の響きですね、部屋の中での、音の余韻が残って、残る、そういった響きがですね、良いとか、悪いとか、長いとか、短いとか、或いはライブだとか、デットだとか、それは、どういう事か、どういうところから、来るのか、といいますと。これは、単純に、例えば、ここの部屋では、こちらのホールでも、構わないのですが、手を叩いたような音、短い音ですね、こういった波形が、得られますね。この波形といいますのは、横軸が時間の訳ですね、で、縦軸が音の強さですけれど、要するに、短い音をポンと出しますと、直接音は、まず、皆さんに届きます。その後、これ、必ず、一番最初に直接音が届きます。一番、直接、近い訳ですね、そ

 

 

 

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