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物体の転倒

これまで述べたような物体が、どの程度の大きさの地震力で転倒するかを上記の式(1)から求めることができます。

地震力が図-1に示すような物体に作用すると、物体には転倒しようとする力(転倒モーメントM1)と、これに対して、自重でもって抵抗しようとする力(抵抗モーメントM2)が生じます。

このことを式で表すと次のようになります。

035-1.gif

この2つの式において、抵抗モーメントM2より転倒モーメントMlが大きくなると、物体は転倒することになります。この関係は式では、次のようになります。

035-2.gif

この最後の式(2)から、物体が転倒するときの地震力すなわち地震の水平加速度aを求めることができます。

また、この式から物体の転倒は、その物体の重量に関係なく、縦(h)と幅(d)の寸法比(d/h)に関係するということが分かります。

 

転倒防止の方法

物体の転倒防止には、一般に図-2に示すような方法があります。

035-3.gif

 

 

 

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