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で判断をしてやったというのがかなりあります。

私たちも、つくり手ということを結構やっていましたので、使う側の人のこともよくわかるのですが、個人的にこんなことを言ってしまうと怒られるし、これがいい例にはならぬでしょうけれども、いろいろな規則とか条例の中に書いてあるので、それをやらせるというときには、自分の責任はきちっと持ちながら、打ち合わせをしてきちっと聞いて、聞いたけれども聞かなかったことにしようとか、見なかったことにしようとか、そういうことでやらせてしまって、そのときに、向こうのスタッフだけではなくて、うちのスタッフを上下に張りつけて、安全を確保しながらやったということは何度となくあります。

ただ、一つの事故が起きてしまうと、どんな文化・芸術もだめになってしまうから、そこら辺の判断はとても難しいところで、これは経験の中から出てくる判断ということになろうかと思います。

○大野((財)日本照明家協会北海道支部事務局長)小室さんがおっしゃったように、裏技というのはないと思うのです。それこそ心ではないけれども、誠意しかないのでないかなと思う。どこまで安全か自分で見きわめるということになってしまうと思うのです。そこで責任をとると思ったら、「よ―し、責任をとってやるわい」みたいなところまでは、何は中標津さんでうまい関係にいっているとはいえ、なかなか踏み込めないとは思うのです。

だから、非常に難しい問題だとは思うのですけれども、それは主催者と会館側との話し合いをいかにきちんとやっていくかということだと思うのです。

○助安(たかすメロデイーホール館長)現場の独自判断というか、黙認するとか、いろいろな話があって、それが結果的には一番いい方向に向くのですが、担当者がかわったりなんかして、Aという人はOKと言った、次の担当になったBという人はだめと言ったということになると、会館としての統一性をそこで失っていくという部分が一つありますから、その辺は十分気をつけるというか、考えておかなければならぬことかなと思います。

〇白井(千歳市民文化センター事業係長)千歳ですけれども、今、大ホール、中ホールを5人の職員だけでやっているのですけれども、今回の議会で、人件費を削減したいということで、職員だけでは高くなるので、委託という問題が持ち上がっているわけですが、その辺の話をお聞きしたい。

○深澤 平成9年6月現在で、道公文協加盟は68館です。清掃・警備とか機械設備等の維持管理業務の委託については、全面委託と部分委託とがあると思いますけれども、68館すべてが何かを委託しておられます。それから、今問題になった舞台業務の照明、音響、舞台設備、これは51施設が委託をしております。68分の51ですから、率はかなり高いですね。

問題は、委託の形なのです。財団(の場合は再委託)であれ直営であれ、全面的に委託をして、技術関係の職員が全くいなくてどうかという議論が残っています。

また、行政体の場合は、人事異動という問題があって、ノウハウの集積がなかなかうまくいかないということがある。企業委託の場合は、それが商売ですから、必ずノウハウはありますね。

それから、お金の問題は、職員給与費と委託人件費がどうなるかという問題ですから、その自治体職員の給与とのかかわりがあり、一般的には言えませんね。

○竹田(根室市総合文化会館技師)今の人件費の絡みで、私どもは職員4人でやっているのですけれども、基本的に、普通の役所の職員と同じく土・日は休みということでやっているのですが、イベントなどは大体、土・日とか祭日に入ることが多くて、人件費でかなり問題になっているのです。ほかの会館はどういう形でやっておられるのか聞きたいのです。

○助安 たかすの場合は月曜日と火曜日を休みにしてしまうのです。利用の少ないところを休みにする。ですから、職員もスタッフもかわいそうなのですが、土曜日、日曜日はないのです。友達をなくすとか、いろいろな悩みもありまして、「おれの友達はパチンコだ」みたいな話になってしまいましたが、結局、これはいい方法かどうかは別としても、合理的運営を図るとしたら、月曜日、火曜日を振りかえ休日なり、そういう形でやった方がいいと、そうは言えないかもしれないけれども…。

それと、労務管理と言ったら言葉がきついですけれども、健康管理とか、そういうものを上の人はどういうふうに理解しているかだと思うのです。これはほかのセクションですけれども、超勤稼

 

 

 

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