いうことは大体わかるような気がします。
ただ、先ほども出ましたが、地方という言い方は失礼かもしれませんけれども、本当に苦労されているということを今回のセミナーを通して非常に痛感いたしました。
私は、札幌サンプラザホールというところに常駐しているわけですけれども、ここは財団運営で、なおかつ、舞台に職員の方がいらっしゃいます。そして、我々委託業者が足りない部分をフォローしているという形になっているのですが、職員の方は異動していなくなっていく、ここが同じ都市型でもつらいという感じです。
我々が業務委託している利点というのは、そういう方がかわられても、こういうところでセミナーや勉強会があった場合に来れない、そういうときに、我々業者として毎日、職員に講習をしているということなのです。ですから、完全委託、完全直営というのではなくても、我々を利用していただいて職員の方の向上を図るということも一つの方法ではないかと思います。
それと、先ほど太田先生もおっしゃっていたように、すべて空間からスタートするものであるということです。確かに、そんな大それた設備がなくても、すばらしいものができます。お金をかけて、いいものができるかというと、そうではない。確かに、いいものをつくるためにはお金がかかるというのは逆説になってしまうのですが、何もなくても、ただ箱があれば何でもできるという考え方を非常に大切にしていきたいと思います。
昨日も、委託されている中標津の小室さんとお話をした中で、先ほど助安さんがおっしゃった120%のお話とすごく共鳴するお話が出ていまして、違う環境のところで仕事をしていても、考え方の統一というのはできているのかなと思いました。まして、地方に行けば行くほど、町のため、町民のためにという心を持っている方が大勢いらっしゃるということで、我々も心を引き締めまして、もう一度、ホールに戻ったときにお客さんと接していきたいなと思っている次第です。
それと、グローバルな見方ができるスタッフは会館に1人はいていただきたいというふうに思います。技術職員でなくとも構いませんけれども、舞台、音響、照明、進行、そして運営まで見ることができる方が各館にせめて1人、動かないでいられるように行政の方、各町の方々にお願いできないかなというところです。こういう方がいらっしゃれば、毎日セミナーが行えると思います。
あとは、ほとんど重複するようなことになってしまいますので、私は、これぐらいで終わらせていただきます。
○深澤 ありがとうございました。
?C 問題提起,意見交換
(紙数の関係から要点抜粋の方法によりました。)
○深津(北海道公立文化施設協議会会長)これからは、参加者の皆さんからの問題提起と意見交換の時間にいたしたいと思います。どうぞご発言ください。
○小室(中標津町総合文化会館委託職員) 中標津町の小室でございます。
技術の問題を安全面で見た場合、これはこういうふうに教えられた、こういう講習会も受けた。
でも、芸術面などでどうしてもこれを取り入れたい、安全面でだめでも芸術面でよしとする部分のやり方などを、この講座で、いわゆる裏技と言ったらいいのでしょうけれども、そういうものをどしどし取り入れてやってもらいたい、それが私が言いたい一番の希望です。
私たちが実際に中でやる場合、事務所に報告すると、「それはだめ、だめ」で終わってしまうものでも、やってあげたいなと思うことが多々ある。でも、だめだと言われる。「何かあったときにお前たちは責任が持てるのか」と言われると、「う一ん、責任もとりづらいな」という板挟みです。
もし、ほかの会館の方々でそういう経験をお持ちの方は例を挙げてもらえればうれしいし、そういう部分で講師の方々からアドバイスをもらえればと思うのです。よろしくお願いします。
○太田((有)時円プランニング代表)私も、今はフリーですけれども、30年間ぐらい劇場管理や運営をやっていましたから、そこら辺は、毎度毎度、苦労しました。でも、そこら辺は、自分の経験