日本財団 図書館


ずっと話し合いをしながらやってまいりました。

本当に感性が伴うようなことですから、理事者も人事異動で職員に仕事を任せたのだったら、その人間の個性が出させるぐらいの度量があってもいいし、それで、もし仕事ができなければ人事異動ということでクビになっても仕方がない、そのぐらいの感覚でやらなければ、ほかの一般事務屋とはちょっと違うな、こんな感覚も重々勉強させていただきました。

それで、考え方を今少し述べたのですけれども、小さい事柄も含めまして、とにかくホテルにお客さんが来るような感覚でみんなでやってみないかと。

今日は、うちの係長も来ていますが、そんなことでやってみよう、トイレの施設も汚れないうちにきれいにしておこう、こんな感覚でやってきたつもりでおります。

役場の機構が意外と理事者に届かなくてわからない、だめなのだったら民間の力をかりるべきだ、実はそういう感覚を持ちました。予算も少ないし、役場の職員にもプロデューサー的な人材が決定的に不足をしていますから、これは町の人と一緒になって勉強していかなければならない。

職員は人事異動でかわるし、技術者を育てるというのも館の役目ですし、他の一般事務屋とはちょっと違うな、この辺の認識を持ちながら一つの考え方を打ち出したのが民間スタッフの導入です。これは本当に短い時間で決断をしなければいけなかった苦肉の策から生まれたものです。

ただ、私はこの方法がベストだとは思ってはいませんし、皆さんからたくさんの意見を聞きたいのですけれども、私は、今のところ、お金で民間の方たちに委託をするよりも、技術は素人から出ない部分は若干ありますけれども、とても血の通ったものが生まれてきていますし、北海道じゅうにそんなところが一つぐらい館の運営としてはあってもいいのではないかな、そういう乱暴な考え方も持っています。

「民間スタッフのメリット・デメリット」ですが、冒険をすればするほどデメリットがたくさんあります。本当に自営業をしている人たちですから、いつやめられるかわからない、そういう部分がありますし、果たして後継者が次々に続いていくのかなということがある。

女性のスタッフがおりませんし、なかなか飛びつきにくいのかもしれません。ただ、女性の感性が欲しくて今2人ほど何とか入れようという考え方を持っております。2人ぐらいすばらしい人がいるので、何とかしたいなと思っています。

先ほど言った素人の域からどうしても出れない部分があって、今日みたいな研修はとても重要ですけれども、その辺が困っています。

あと、下見やら打ち合わせやらと一生懸命にやったのですけれども、当日どうしても出られないという事情が出た場合がありました。中に葬儀屋さんがいたり、そういう仕事を持っていますので、絶対だめだという部分が出てきます。

そういう大きな爆弾を抱えながらやっていますが、メリット的には、行政と町民との間の重要なパイプ役にはなっていただいているなと考えていますし、TOMのスタッフの人たちは、町内のいろいろな文化団体やら、例えば商工会の青年部、釣りの仲間がスタッフの中に人っているとか、いろいろな趣味を持っている方たちがおりますので、この人たちが自分たちの得意技を発揮してホールを利用して何かをやるときに、企画の段階でも音響・照明の話がされてきています。

その辺は、我々が仕掛けるというよりも、民間のスタッフの方たちが町内に入って、何かをやるときには相談役にやったり、企画の段階でそういった話ができ上がってきています。その辺は、館としての仕掛け方としては非常に温かい血が流れているような気がしています。

ですから、民間の方たちの感覚で物事が始まっているということが大きなメリットではないかと思っています。

「職員の技術向上と民間スタッフの研修機会の充実」ですが、職員の研修旅費は19万円しかありません。今日は、担当係長も来ていますが、その中の一部分から来ています。このような研修が、私の館として非常に大きな役目をしていただいているし、ぜひ活用させていただきたい。

民間のスタッフの報償費ですけれども、20万円しかありません。今日はうちのスタッフは来ていませんが、「かでる」さんに何人かでお世話になって、実演のときに一緒に手伝わせていただきな

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION