苦労されてスタッフをつくられたようですが、私のところも楽器屋さんに委託をしようという話がありまして、私もステージ部分は踏んだことはありますけれども、運営したことがありません。
しかし、そういう民間の方たちに委託をするというのもいいのですが、お金で仕事をもらうという部分では、プロが入ってきたり町の人たちが集団で使ったりするときに、下見やら打ち合わせをやりますけれども、そういった部分の温か味というか、本番も含めて意外と血が通ってこないじゃないかなというふうな、逆に私自身がそういう心配をしました。
今までは小さなイベントをどんどんやってきまして、音響、照明でほかの人たちも若干いましたから、町の人たちの中で、その気のある人をずっと見てみまして、それで、もう1枚おめくりいただきますと、現在のTOMスタッフの名簿がありますが、割烹をやったりバンドをやったり、電気屋さんだとか、元楽器屋さんだとか、こういった方たちがいまして、私、頭を下げて頼みにいくというよりも、「箱ができたので、ぜひみんなの力をかりて、みんなの力で町の人たちのパイプ役をしてくれないか」と。本当に好きな連中ですから、当初から、これだけの人がようやく集まったという形ですけれども、来てくれました。金の部分については、朝から晩まで出てきてもらって1万円という目安でやっています。
ですから、そのほかの下見等も含めて有料ボランティア的な感覚ですが、そういったことで寄ってきてくれました。
役場の職員が臨時を含めて4人入っています。これは私は意図してやったのですけれども、これは大きな要素があるのではないかと思っています。
一昨年、開基100年を迎えて、行政の中でこういった仕事は初めてで、今までも小さな館があったりしていろいろやってきたのですけれども、本格的にこういった技術スタッフを置いてやるという、館を運営していくという仕事はうちの町は初めてでした。ですから、プロデュースをしたりするスタッフが決定的に不足をしていた。ですから、これは意図して役場の職員を入れたというのは、将来のプロデューサーをつくっていきたいということです。これは機構の中にも理事者にもぜひわかってもらいたくて、個人的にお願いしながらやりました。
ただ、金を与えますから、地公法の関係の許可は町長にいただいている。土・日は出てきてもらって、あと平日の部分が若干出てきます。これは担当課長にお願いをして、そういったものは順ぐり順ぐり回るのだから頼む、こんな話で泣き落としをかけながらうちの方にも出てきてもらっています。
彼らにお願いしたときには、いつか自分たちも人事異動がありますから、必ず体験をするので、そういったものを先に知識として得ておくというのは非常に大切ですし、二足のわらじを履きますけれども、役場の機構の中にも、こういった人間をつくっていかないと、文化センターは営々と続いていくものですから、人事異動でかわったときに大変なことになる。そんなことから、こういった人たちをお願いしました。
それから、職員関係のスタッフについては書いてあるとおりで、全部兼務です。
残念ながら、特別な技術研修を受けてきたという方は1人もおりません。ただ、管理人の中で、下から2人目と3人目の菅原さんと宮内さんと2人いるのですけれども、1人はすごくこまめで電気関係を何でもやりますし、もう1人は昔の映写技師ということで、ほかの施設にいたのですけれども、うちの施設に無理やり連れてきて音響やら照明をやってもらっている。管理人さんですけれども、重要な役割をしている方たちです。
オープン間際にそんなどたばたがありまして、私は、こういう民間の人たちの集まりを持って、後から「苦肉の策」という言葉も出てきますけれども、こんな形でつくって、もう少しで満5年目を迎えます。
運営の考え方は、皆さんプロとしてやっていますし、きょうはコメンテーターの方たちもたくさんいらっしゃいますから、えらそうなことは言いませんけれども、実際に使う立場からの声を聞けということだとか、地域の文化活動は自分たちで生み出す、あるいはホールの運営というのは人と人とのつながりしかない、こんな感覚を打ち出して、我々は、民間のスタッフと職員のスタッフと