の方はマーラー直系の音楽家ということで、マーラーの弟子があのワルター、ワルターの弟子がバーンスタイン、バーンスタインの弟子がエリアフ・インバルさんということなど、直系の音楽を聴けるということで、とにかくマーラーをやって下さいと、もちろんプログラムにもはいってたんですけども、それをそのままじゃなくて他の劇場でやられますAプロ、Bプロをミックスしていただいてこちらの曲とこちらの曲でやってもらえませんでしょかという無理なお願いをしました。早い時期だと比較的聞いていただけるということもありまして、できるだけ早めに交渉に入るというふうなことをやっております。演目を選びますときには入場者が楽に確保できる種類のものだけを選んでやってけば事業運営は楽なのかもしれません。でも私どもとしては興業的には厳しいと予測されるものでも、県民の方それから県内で舞台芸術活動されている方の文化的刺激が得られるであろうと考えられるものについては年間を通じてその全体事業の収支を図る中で、バランスをとりながら取り入れていくようにしています。これについてはもちろん当初から注ぎ込みがかなり予想されまして、入場者の数は予算を組む段階でも低くは見積もっておりますけれども、そういうものから徐々に波紋が広がっていけばという思い、口コミで広めていただければ次回もっと増えるだろうその次にはもっと増えるだろうという期待のもとに組んでおりますものがあります。
このようなものの中のひとつで、世界の民族音楽紀行シリーズというのを毎年やっております。シリーズ事業の中のひとつですが昨年度やったものでインドのチャンドラレーカ舞踊団の公演がありまして、精一杯PRしたんですけども、入場者は残念ながら少なかった。ただ帰られる若い方、ほんとに若い10代の女性だったと思いますが、涙を流しながら感動して帰られたという方もいて、こういう人たちがその感動を横につなげていただくことによって、波紋がひろがり、目を向けていただけるようになるんじゃないかという気持ちから啓蒙的な事業にも積極的に取り組んでおります。自分がなれ親しんでいるものを繰り返し繰り返し鑑賞し、その世界をふかめていくということも非常に大事だとは思うんですけど、世界にはまだが全く知らない驚くような異質のすぐれた文化があるということを、先取りして少しずつ紹介して、それに触れることによって、あたらしい刺激を得た人たちが、新しい芸術表現に入っていけるようなきっかけづくりも劇場の使命としてやっていく必要性があるんではないかと思ってがんばっているところです。これらの事業の開催にあわせて、出演者との交渉の中で可能だといっていただいたものについてはできる限り、県民の方が参加出来るワークショップですとか交流会という事業も実施しております。ワークショップの開催では、出演者との交流を実現しますと共に、その文化理解ですとか、地元の活動家の演奏技術、表現技術の向上などをねらってやっている