父といわれた糸賀一雄先生です。近江学園をつくられた方です。昨年から先生を記念する糸賀一雄記念賞というのができまして、世界中から福祉に貢献している方を選考して表彰するという会ができまして、私もその選考委員の1人に選ばれております。
ある時、この糸賀先生と行動を共にしました。私も一生懸命にやりました。ある時「先生、何とかしてこの子たちに光を与えたいものですね。」と言ったら、糸賀先生があのやさしいお顔をくっと引き締めて、「鈴木さんそれはあなたの間違いです。この子たちはうそをつかないのです。この子たちは人を騙そうとはしないのです。神様から与えられたたった1つの知恵を、一生懸命育てようとしている人間なんです。うそをつきません。人を騙しません。一生懸命生きています。この子たちこそ人間の光なんです。」
これが私の人生に大きな衝撃を与えました。
こうした福祉の時代になってまいりましたら、障害者が如何に一生懸命生きる人なのか、そして人間はみんな同じなんだということを知り、そして人間はみんな素晴らしい才能をだれもが持っているんだということを、お互いに知り合おうじゃないかということで、先程申しました波野村のお神楽が幕を下ろしまして大変な感動に包まれたのを袖でみておりました時に、決心しました。よし、やろう。直ちに私は、2度目、県内をずーっとまわりまして、どういう福祉施設があり、どういう音楽グループがあり、ということを改めて自分で調査をいたしました。
そして、結局第1回を平成5年4月25日に開きましたが、丸3年かかりました。
身障者だけのコンサートというのは、何処でもやってます。よその国だったら野球場のスタンドが一杯になります。だけど日本では、公民館の客席にちらほらとしかお客さんが来ません。それだけ福祉に関する観念に大きな差があります。50年の開きがあります。
結局、第1回の時、養護学校とか障害者施設を中心に県内を22のブロックに仕切りました。昨年第2回をいたしました。第1回を終わったあと「来年もやるんですか。」っていうことを聞かれるんですが、とにかくお金がかかるんで、私も働かなければなりませんし、事務局だってこまっちまうわけです。ですから私は「いつやれるかわからない。」今も「第3回をやるんですか。」って盛んに聞かれるんですが、「うーんとてもわからない。」という返事をしております。ほんとにできないんです。お金もありませんし。だけども周辺の音楽の好きな方、ママさんコーラスを中心に1年間通って頂きました。中の障害者と2曲選んで1年間練習して下さい。多分1年の間に半分は脱落するだろうと思いました。だけどとうとう1人も脱落しませんでした。22か所ですから、第1回合計44曲ですね。最後に