「あざゃんして、こぎゃんしたら、どぎゃんすっとかね。」となるわけです(笑)。私「あざゃん、こぎゃん、そぎゃん、どぎゃんってのは熊本弁の四段活用ですか。」って言ってきました(笑)。これ言ってる間はだめなんです。
しかし、これがなくなると最後までやる気があるってこともわかりました。そこで私は、7月に行って8月から歩きはじめて、伝承芸能に感動して、若い力がまだ残っている部分がある二十世紀の間に、若い力を奮い起こして人々のやる気を起こさせるというこの2つをやれば、20世紀の間ならば何とか、村や町を興すことができるんじゃないかということを感じました。
しかしお金がない。そこで、私は8月から回り、9月に税務対策を考えてもらいまして、10月1日に自分勝手に熊本県立文化振興基金という制度をつくりました。ご承知のように基金というのはいろんなところからお金が出てその利子を運営するのを基金制度といいますが、私一銭もありません。ですから、例えば熊本県内で講演なら講演でよばれますと、本来私は講演料なんてもらって、ポケットがこんなにふくらんで帰ればいいんですが、そういうのを全部タダにいたしました。タグでございますよ。タダってのは一番安いってことでございます(笑)。
かわりに主催者からこの基金に寄付をして頂くことにしました。それを使って文化を通しての村おこし町おこしの仕事をして参りました。ただし自転車操業でございまして、貯めて利子がつくのを待って、その利子利息、でやろうなんて余裕はありませんから、もう入ってきたらそのまま使うっていうんです。こういうやり方でやる。しかも、事務局が劇場の予算と一生懸命組み合わせてくれまして、そしていろんな仕事をやってくれました。この事務局の苦労ってのは、私は常々ひどい館長が来たなって恨まれているんじゃないかって思ってんですが。大変なもんだろうと、この10年間ずつと私は心の中では感謝して参りました。
そういうことをやって参りまして、私が最初にやりましたのは、三加和という町がございます。この町へ参りました時に話をしておりましたら、「うちには江戸時代からず一っと子供だけで伝えている神楽が今でも行われています。」って言うんです。そんな資料が、県の資料にも町の資料にも載ってないんです。事前に私調べていきますから「あれ、そんな話はどこにも聞いたことはありませんよ」。そしたら、山森神社っていう神社でやってるっていうんです。
私そこへ行きました。91歳の神主さんがそこにいらっしゃいました。そしてその神主さんがこう仰ったんです。
「私も小さいときにこの神楽を習いました。以後私は90年この境内に住んでいます。成長するとみんな京阪神に働きに出ていってしまいます。だけども、盆暮れに帰って参りますと、黙っていても、みんなこの神楽を習った子は神社の境内の掃除に来ます。90年間私は見ておりま