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ございます。この中にはいらっしゃらないかもわかりませんが、財団という小さなセクションの中で、専門職員を採用した場合、確かにそれを目的として採用するわけですが、万が一、途中で嫌になったり向かなかったりという評価が出てきたときに異動が大変しにくい。小さなセクションですからこういう問題も一面抱えているという気がいたします。文化行政、特に音楽、芝居については専門的な職員を養成していく方向に行政も向いていってほしいという気はいたします。

企業は21世紀、行政は20世紀、そして議会は19世紀と言われたことがあります。行政が一歩企業に遅れてなかなか議会が反応を示してくれない、という悩みも現実に私共も体験したことがございます。成功とか失敗とかの評価は何でするか、内容的には表しにくい。入場者数だとか利用率だとか数字をおもてに表すしか方法がないわけで、それによってよかったとか、成功したという評価しかしていただけない悩みがありますね。これを議会だとか行政に出して「内容が良かったんですよ。」と言ってもわかってもらえない。こういう芸術、文化の辛さがあるという気がいたします。多くの市民また町民の方に観客として来て頂き、市民の声、観客の声が首長にまた議会の議員さんに聞こえるような工夫もしていかなければなかなか理解を得られないと思うわけです。

さて、前回のお話の中でとばしたことがありますが。大劇場でのお話をしかけましたが、民間のホールを借りて音楽祭をやろうということで、問題点や苦労した点をお話しします。市民音楽祭で華やかな舞台がひろげられていまして、2公演の場合は11時から始まって6時に終わり、1公演の場合は1時からで4時に終わるんです。そして貸していただこうと思ったら、4時に終わる時しか貸して頂けないんです。6時に開演できませんから、コンサートを7時にしようと思ったら4時公演に終わる時しか貸していただけない。水曜日が丸1日休みなんですが、その日を借ろうと思っても、裏方さん、売店の方、受付、100何人いらっしゃる方の手当てを払わなければなりません。そういう大変な金を払ってはとっても運営はできないので、4時に終わりの日を貸していただいて公演をしてるわけです。

民間のホールで貸していただくのは大変難しくて、裏方さんや道具さんとか沢山いるわけで、ボスがぴちっとおるわけです。その方にちゃんと仁義を尽くさないと、先行ったら大変なわけでして「そんなもん聞いておるかぃ、おぃ!」みたいな形であるわけで。よく最初のうちはその方々と言い合いをしたことがあるんです。むこうはPAをガンガン、ガンガンやる方です。クラッシックは生でやっていくわけです。それとの違いがあったりして、むこうが今までやってらっしゃる事と私たちがやろうとすることが正反対の方向に進むわけですから、舞台構成上

 

 

 

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