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か、そういったところの枠組みが非常にゆるやかになってきました。と言いますのは、小さい劇団っていうのはお山の大将的とでもいうか一人の人が作、演出並びに主演なんてのをやってしまいますので、どうしても限界が、そう天才は沢山いませんので、やはり限界がきてしまう十年ぐらいたつと年齢的にも学生の気持ちでやってたのが、なんかなかなか生活力もないとかそういうふうなことがありまして、解散したり、或いは自然消滅したり、あるいはそこで人気の役者が出てきますと、その人がテレビなんかにでちゃって活動できなくなるとか。いったようなことがあって、段々こう自然淘汰されていくんですが、少なくなっていきまして、さらに少なくなったからといって演劇人はちゃんと残ってはいるのですが、そういう人たちが先程の企業系の劇場といいますか、そういうところに進出したりあるいはその東宝松竹の方へ進出したりしまして、それでその境目がなくなってきたっていうのが、すごく特徴的です。

それでプロデュース公演というものが増加するというのはそういうことなんです。いわゆるプロデュース公演というのはそのスタッフ、キャストがある一つの舞台をつくるために集まりますので、劇団がひとつの公演をやるというのと形態がかなり違います。これにもいい面と悪い面がありまして、いい面はほんとにそこで新しいものを作る為にみんなが集まるんで、劇団的に例えばこの位置にいるからいい役がもらえるとか、そういうことがありません。そこで、中身は非常にいいものができるという場合と、逆になんか寄せ集めで、ただただ有名なひとを集めたっていようなものもありますので、これが一概にいいことだとは言えませんけれども、そのいろんなジャンルの人達が交流するようになったということではとてもいいことだとは言えると思います。

それで、これまでは古典芸能と現代劇は交流があんまりなかったんですが、これも増えてきました。顕著な例でいいますと、中村勘九郎さんが東急文化村の劇場「シアターコクーン」で、「コクーン歌舞伎」というのを二年に一回やってるんですが、これなど演出はその先程の名前は出しませんでしたけど、演出は元自由劇場の演出家の串田和美さんが担当するといったような交流がありました。あるいはごく最近ですと、「ロミオ&ジュリエット」をやはりコクーンでやて、ついこのあいだ終わりましたが、これは狂言の、和泉元彌さんがロミオをやって、ジュリエットは小劇場で非常に人気のあります「劇団☆新感線」という大阪の劇団の出身の羽野晶紀さんがジュリエットをやり、演出はフィリピンの新進気鋭の演出家がやるというふうな、そういう交流が今非常に盛んなんです。こういうことがとても特徴だと思います。

それが現在です。まだ言いますと新劇の劇団に若手の小劇場演劇の作家が作品を提供する。或いは同じく小劇場の作家でありますところの横内謙介さんが猿之助さんの歌舞伎の二十一世

 

 

 

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