内容:演劇プロデュースの現状について
・大手興業資本による劇場運営の実態
・個人プロデューサーの限界
・組織より個人が主導する時代
・ネットワークの時代の到来
・無目的ホールから真の多目的ホールへ
講師 (株)シアター・ドラマシティ
プロダクション・プランニングプロデューサー 山下徹
司会 間もなく次の講演が始まりますので、お席の方へお戻り下さい。
それでは、引き続き演劇プロデュースの現状について、山下徹先生にご講演をいただきます。
先生は現在、株式会社シアター・ドラマシティのプロデューサーをしておられます。また、先生はこれまでも梅田コマ劇場でのプロデューサーとして、萬屋錦之助公演の『一心太助』『春秋忠臣蔵』里見浩太朗公演の『美男の顔役』さらには宝塚歌劇ドラマシティ公演など、数多くの公演を手掛けられました。それでは、山下先生に演劇のプロデュースの現状について、ご講演をお願いいたします。
先生、よろしくお願いいたします。
山下徹先生 ご紹介にあずかりました山下でございます。私どものような民間の商業劇場のプロデューサーが、こういう場で皆様とお目にかかるというチャンスというのは、これまであまりなかったかと思います。お話を始める前に、こういう機会を作っていただきました皆様に感謝の心を表したいと思います。有り難うございます。
今日、私に与えられたタイトルは、「演劇プロデュースの現状」と申すものでございますが、演劇のプロデュースを実際にやっている人間が自分の仕事をかくあるべしだとか、こうだとか、お話するというのは、ほんとはおもはゆいものがございます。いっそのこと、今一線で活躍してる演出家の悪口でも言わせていただいた方が、非常にエキサイトするんですけれども、そうはまいりませんので演劇プロデュースの現状をお話したいと思います、プロデューサーとは皆様の言葉で申し上げると、アートマネージャー、アートマネージメントと言うのかもわかりませんが、我々演劇界ではここ30数年前からプロデューサー、プロデュースということが、イギリス、アメリカ並に日本でも言葉としては定着しているようでございます。
演劇プロデュース、いわゆるプロデューサーとはなんぞやとか、あるいはプロデュースの仕事の流れというのは、お手元に差し上げました添付資料をお読みいただければ、ご理解いただけると思いますので、今それを申し上げることは止めておきまして、日本のプロデューサーというものが、今日も30数年前も、いっこうに変わってないということから話を始めようかと思います。というのは、イギリスやアメリカのプロデューサーは、まず個人の仕事であるということが最大のねらいであると同時に、そのリスクを全部プロデューサーが負うというのが、大きな特徴であります。もちろん例外もありますが、日本の場合は今でも大きな興行資本の東宝とか松竹とか、劇団四季、あるいは私どものささやかな会社でございます株式会社シアター・