継いで子孫に残すべき我々の貴重な財産なんだと。だからこれにお金を使うのは当然なんだ、という考え方がある訳なんです。従って、オペラに80%もの補助をするわけですが、そこまでいかなくても、文化は少数の楽しむ人達だけのものなのか、それともその国のその時代の財産なのか、ということが今、問われようとしております。
日本のクラシック音楽のマーケットというのは、実はアメリカやヨーロッパに匹敵するぐらいの大きさになっているんです。内容は別ですけれども、そのマーケットとしては非常に大きく発展してきている。ご存知の様に公演の場所と建物は公立文化施設を始め民間も含めまして、いいホールが沢山出来てかなり十分にあります。そこで、いい演奏会が行われているか、あるいは十分な聴衆を集めきっているかというところに問題があるんですが、これは、マネージメントの問題で、私達はこれに対しては非常に内心忸怩たるものがあります。私達も反省しこれから変わらなければいけない。どういうふうに思っているかを簡単にご説明申し上げます。
聴衆はどのぐらいいるんだろうかというと、非常に不思議なことに、皆バラバラなんです。「音友」と通産省の余暇を研究する団体が、日本のクラシック音楽を楽しむ人達はどのくらいいるのか統計を取っていますが、驚いたことに地域による差が非常に大きいんです。平均して1〜2%かと思っておりましたが、5%を越える地域もあるんです。それは、ホールがいい。そして、いいホールが近くにある。そして、どういう演奏会があるかという情報がかなり手に入れやすい。そして、適当な値段で演奏会が定期的にやられているという地域に非常に高い比率で聴衆がいるということなんです。私達もクラシック音楽演奏会の聴衆というのはどういう人達なんだろうかと調査しております。先程ご紹介しましたように、私達自身の音楽事務所でアンケートを通じての調査もやっております。聴衆はどういう人達が来て下さっているのか、そして、その人達はよくいらっしゃる聴衆と、もうちょっとこういう条件があれば聞きに行くという聴衆がどのぐらいあるのかということを調査をした結果は、あと2〜3カ月で出るので、皆様方にお知らせをしたいと思います。
平日の夜が64.4%とか、土曜日、日曜日の夜は16.9%とか、昼間が16.2%とか。東京でチケットの金額で一番買いやすいのは3,000円から5,000円の間が一位で21.9%、5,000円から7,000円が18.8%、その次が10,000円から20,000円が16.2%というふうになっております。それから、講演の情報はどっから出てきていらしていますかというのに対しては、主催者からのダイレクトメールというのが3分の1を占めております。ホール情報誌、音楽専門誌、チラシなどがそれに続いております。何といってもそれよりも重要なのは、あまり来ない人達、それから年間に何回かしか来ないけれども、その人達がこういう条件が整えば行くと言っている調査の結果が、