ますと4分の3の会員会社ががこの範囲で、採算を合わせることに汲々としているという問題があります。
これはアメリカでも同じで、芸団協という所が出している本の中に、エンターテイメントインダストリーエコノミックというのがありますが、その中にアメリカにおける芸術の発展について、演奏会は芸術家の精進だけで発展してきたんではないんだ、というふうに言っているわけなんです。実は、常に舞台の裏側にあって物事を進展させ、到達度をコントロールしてきたのは経済的力であったというふうに言っているんです。アメリカでも60年代は、この演奏会を持つということは厳しい時代であったんですが、その時の調査によって演奏会が活力をもって発展してきたのは、稼ごうという気持ちといいますか、悪くいえば赤字を出さないでいようという経済的に追いつめられた状態で演奏会は増え、発展してきてるんだということを言っているわけです。もちろん、誤解を恐れないで言うならば、私達は芸術の仕事も一般の仕事と同じと割り切って、マーケテイングという手法を取り入れるべきではないかということです。マーケティングというのは、お客さんのニーズを掴み、それに基づいて企画を立てて、最も無駄のない販売や演奏会の持ち方の努力をし、それを通じて需要を増加させ顧客を増やしていく、その市場開発を図る企業活動のルールに私達も適応しなければいけないんだ、ということが問題になっております。
音楽マネージメントっていうのは、ややもすればそれを専門にしている音楽事務所の仕事ではないか、というふうに考えられておりますが、今、音楽マネージメントというのは、もっと積極的なものが求められている。それは、先程申し上げたように、お客さんが何を欲しがっているか、ということを的確に掴むというところからマーケティングがはじまるわけなんですが、的確につかむのは、一番お客さんと接していらっしゃる皆さん方が一番沢山の経験と資料を持っていらっしゃるわけなんです。これから音楽マネージメントというのは、第一線にいるホールの皆さん方から学びながら仕事をしていく、ということが必要な時代になっているということを申し上げたい訳です。
誰かがこういう演奏会をやらないかというんではなくて、自分の市なり町なりの人達はどういう文化的な欲求を持っているだろうか。そして、それを自分達の回りの人達に合わせた演奏会を作る、というリーダーシップがこれから求められていくというふうに考えております。
私達の経験で申しますと、うちの町の人はこういうものを求めているんだということをはっきり知って、演奏家、マネージメントの業者に伝えていくということが大変重要だと思っております。7〜8年前にメトロポリタンオペラを招きました。そして、メトロポリタンオペラに字