収めなければならなかったという時代が長く続いたわけです。今、国の文化行政と私達はいろいろな事でぶつかりますが、文化というのはあるにこしたことはないが、なくても生きていけるという考えがどこかにあるとすれば、それは非常に脆いものになってしまう。
芸術は決して贅沢なものでなくて、私達の生活になくてはならないものというふうに私達は強く考えております。というのは、これだけのストレス社会で悩みがない人はいません。しかもそれを話し合う場も狭まり、忙しく生活をしているとこのストレスを継続して感じている状態では人間おかしくなってしまいます。人間的なバランスを取り戻す為になんらかの形でストレスを中断し、そういうことを忘れる時間というのが必要ではないかと思います。演劇、音楽、あるいは旅行であってもいろんな形があると思いますが、その中で得られる広い意味での感動というものが私達人間が人間らしくあるために、今、どうしても必要になってきている。特にバブルがはじけ悩むことが多い時代になって、文化というのは人が意識するしないに拘わらず、やはり求められている。これを私達は非常に重視しなければならないと思います。
私達のアンケートによりますと、マネージメント協会の会員会社がやっている自主公演、手打ち公演の入場率というのは64%でした。2年前の調査ですが、今はもっと厳しくなっているかもわかりません。そうだとすれば、そういう現実から出発しなければいけませんが、ただいま申し上げましたように、潜在的にはこういうものを求めている人達がいる。だとすれば、なぜ64%で終わっているかといえば、何かが間違っている、それを変えなければいけない。変えるのは誰なのかといえば、私達自身が変わらなければいけないと思っております。後ほどご紹介致しますが、観客は今どういうことを考えているか、というアンケートを通産省の援助を得てマネージメント協会で調査をしております。この中からも、私達がもっとやり方を変えれば、求められているものに対して応えられるということがはっきりしております。後ほど、またご紹介したいと思います。
こういうふうに音楽マネージメント協会は、音楽を仕事にし、そしてそれを拡げて行くという仕事を専門的にしています。皆さん方、公立文化施設との違いは、私達は民間の会社です。
一口に文化事業と言っていますが、赤字になれば原則的にどこからも援助を受けることができないという状態の中で、この文化と事業の矛盾というものに大変苦しんでいるわけです。
文化は求められているし、いいものを提供したいと思っているが、長い目で見て何とか採算を合わせていかなければいけない、という問題に民間の私達は直面しているわけです。70社の財政状況がどうなっているかということを調べました。これも2年前の数字ですが、だいたい赤字かトントンが約半分です。そして、一千万円以下のやっと黒字になったというものを加え