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あると思います。宇部市には20の小学校があるんですが、子供が出た小学校2つ。顔見知りの人が残ってますよね。そこで消費者の会が牛乳パックの回収を重点的におこないました。先生にもお願いして、PTAの主だった研修部長さんや副会長されてる方に「少しいれて下さい」とか言いまして、それで20校のうちまず2校出来たんですね。それからずっと広まって、牛乳パックの回収を消費者の会の2人いる男性の1人が主になってしてくださいまして、子供たちが最初はそうでもなかったんですけれど、だんだん小学校もするようになって、今ではほとんどの小学校がされています。月1回、収集に行くんですよ。子供たちもどんどんもって来るようになりまして、君たちが集めた牛乳パックがどうなるかということでリサイクルプラザに来てもらうということで、結構うまくいってます。しかも家庭教育学級に入れてもらえるので父兄が来ます。そうしたら家の中で子供と母親と話しますよね。父親もそこに参加してもらって、一石二鳥っていうことになる。だから紙すきに加えてそういうリサイクルでずうっとまわってうまいこと落ち着いてるという感じですね。その様な技術が上手な方がおられるから、私たちも習っておかなければということで、運営されています。

 

三輪:どうもありがとうございました。

 

藤本:いろいろ伺って教室というイメージが私どもで行っている教室とだいぶイメージが違うなという感じを受けました。多分皆さん、私が聞いた限り教室というのは、個々の先生がいていつの日やりますよという宣伝に合わせて、市民の方がおいでになって、そこでいろいろと技術を教わる。しかし、同じ教室の内容で次にやる時の生徒さんと今回の生徒さんとのつながりはないのではないか。ようは1回きりの生徒さんを集めて、その場その場で教えてその場で終わってる。私どもの教室は、2通りもっているんですけれども、今教室を6つもっております。その教室の目的というのは、廃材を利用して生活用品に姿を変える。すなわちデザインを加えるという、その技術を習得するために2年か3年の長期的な在籍を覚悟で、入会し会員として行動するということなんです。活動の内容は曜日によって決まっています。たとえば、火曜日はパッチワーク、水曜日は木工のろくろ、裂き織り、木曜日は木彫り、金曜日はステンドグラス、ガラス加工、それから糸鋸での切り抜きですね。そういう類の廃材を再利用するための技術の養成という意味で長期的に継続してるわけですね、その辺が非常に違いを感じます。

今その会員というのが95名おりまして、皆さんが年1,000円の会費を収めて友の会を形成しています。会費はお茶代ですね。そのお茶代でコミュニケーションを図りながら和気あいあいと行っているというのが私どもの教室の運営なんです。ただそうしますと、市民7万人いますが、ほんのわずか、会員という方々にのみ対象としてその施設が利用される。その辺の問題を感じまして7月頃から一般の市民向けのイベントという形で展開してまいりました。その中味というのは、今話題に出ました紙すきというのもやりましたし、ようは中味は低年層にもいろいろ認識してもらおうということで、夏休み体験教室を行いました。地区のPTAの皆さんが自主的に、私どものPRに乗って参りました。小学生の生徒さん50人、父兄が50人ついてきまして、100人ぐらいで狭い工房の中で紙すきをやったとか、あるいはガラスの破片をかき集めて、ハンダで張り合わせてキーホルダーを作ったとか、アルミ缶を20個ずつ、各家庭のお父さんの飲みあかしたビール缶をお父さんと一緒に持ってきていただいて、会場に設置したアルミ炉の中にそれを入れてアルミを溶かしてしまう。ようは三菱マテリアルさんの方法なんですが、それを型や発泡スチロールでデザインを加えた作品に特殊な砂で埋め合わせてアルミ剤を流し込みますと、それがそっくりアルミと入れ替わるんですね。来る時はお父さんとビール缶を持って来て、帰りは2人で作品を持って手をつないで帰っていただくといった形で、これも120人ほど集まって

 

 

 

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