日本財団 図書館


もしかしたら問題になっているのかなと一つ思います。ただ、あそこは清掃工場の余熱を利用されて、大変素晴らしい活動になっているのは、いろいろなお花を作って、それを売っているのと、そのお花の販売をしながら、障害者の方たちがクッキーを作ったり、そういうサロンを経営しておられます。

私は、資源リサイクルというのは、ある意味では行政指導的なところがあるから、そのあたりのところを触れられているのかなと思いますけれど、切り口としては大変面白い切り口だなと思っています。

 

大田:多分言われていることは、衣類を扱ったことが失敗の大きな原因ではないかと思うんですよ。町田のリサイクルショップのやり方として、衣類が中心のショップの形態を取ったものですから、販売量より持ち込まれる衣類の量がものすごく多いんです。大体この部屋いっぱいの山と積まれた量の衣類が常時あります。それをトラックで捨てても捨てても、そのぐらいの衣類が積んであるんです。だから売るというよりも、勝手に持っていって下さいという方が主体なんです。それを3人ぐらいの係員が交代で行っていますが、目黒区もそれを見まして、衣類だけは止めようねって、ついもらしたものです。

 

田中:私も衣類を扱っているんですが、その様な危険性を市の方が考えられたと思うんです。校区を決めて、何ヶ月間はそこの校区。確かに私達は制服などをリサイクルしていて、私達は町田市より人口が少ないですから、それほど苦にならなくて衣類も扱ってまあまあですね。でも、やはり地域性がすごくあります。

 

三輪:どうもありがとうございました。今随分経済的な側面についてお話頂きました。そちらも一つの話しの発展する方向かなと思います。このあたりで少し岡田さんの方から、日々工房で指導されていまして、物を介していろんな出会いとか、あるいはお気づきになる点があると思うのです。先日、布工房の方からうかがった話ですが、90歳位のお婆さんが、大切にしていた自分のきものの帯を、工房までわざわざ持って来られて、自分が亡くなる前にそれを仏壇のリンをひくための布にしてくださいと来られた。普通であれば亡くなられてから、家族の方が来られるんですが、そんな話があったり、物にはいろいろな思いいれ深いものがございます。そのあたりを少しお話を伺いたいと思います。

 

岡田:工房では物だけを取り扱うのではなく、今のお話の様に、市民との心の交流というのがございます。先ほどの布工房さんのお話もありますけれども、私の工房でも、教室に定年で退職されたおじいさんが来られて、家具の再生の仕方というテーマで教室を行ったのです。一応丁寧にお教えしたつもりなんですが、自分も何十年も使ってきた家具をこの様にして再生したいとおっしゃって、教室を終えた後にノートの切れ端のメモに「本当に助かりました」と書いたラブレターを頂き、私自身も感激したことがございます。

私の工房には、指導員として12名おりますが全員が女性なんです。母体は、吹田大工サークルと申しまして、大工といって家を建てるような力はございませんが、一応名前は大工サークルというんです。私個人は15年前から木工の仕事をしておりまして、勉強と仕事を行っております。メンバーの平均年齢は大体50代の半ばぐらいなんですが、重い家具でもうまく運べますし、機械だって十分使えるんです。最近は道具も便利なのが出ていますので、女性がこんなことを出来るのかという驚きの声をよく聞きますが、私に言わせれば、女性だからこそ出来ることもあると思います。これは少し別の問題になるかもしれませんが、家で棚をどうかしようという時に、男性に頼むよりは、その棚を使う人が一番良く分かってるわけで、それをどの様に付けようかなど本人が作る方が良いですよね。また、夏の暑い時に親子で来られまして、夏休みの宿題、子どもの工作がありますね。それをお父さんと子供さんが、すごく心温まるような

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION