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こういう感じなんですね。

これで感じましたのは、板橋はもう物量も投入して事業をやっている。流通業界で言えばダイエーとかイトーヨーカ堂、したがって売り上げも大きい。名古屋は都市の規模は大きいのですが、施設の内容などをみてると、コンビニですね。コンビニですから、スーパーと違っておそらく周辺の人がちょこちょこっと来る。ただしコンビニにしても他にやり方がひょっとしてあるかもしれない。コンビニだとすると、これくらいだと、やっぱりもうつぶれてしまうかなあという感じがします。やり方は多分、巨大都市というのは名古屋市に限らず、板橋は区であってこういう事業をやってる。東京都がこんな感じのことで、市民が本当に生き生きと出入りするようなことができるかというとほとんど都としてはやっていない。各区が目黒とか北区とかがやってますが、都としてはなかなかできていません。

ですから、こういうふうにみていきますと、開催地の吹田市にごまをするわけではありませんが、市民研究員の方々を含めて、積極的にこういう仕組みを支えている人がたくさんいるのは大変な財産で、これだけのスタッフの方が、例えばミニ四駆でああいうイベントをやられたんですが、これをもしどこかの広告代理店とかイベント屋に委託したとすると、おそらく1,000万円以下ではできない。制作費とか全部で2,000万から3,000万でやりますよっていう話になりますから、逆に言うと、それだけの仕事をお金をかけないでやれている。おそらく阿波踊りと同じで踊るあほうに見るあほうではないですが、やった市民研究員の方々が一番充実感がある、達成感がある。そういうことじゃないかと思います。こういうことも含めて考えますと、こういう仕組みがあることのほうが大きい。

だからこういう数字を見ると個性があって、長浜は私も別の意味で興味がありまして、というのは、正直言って、30万以上の都市、どちらかというと大都市で、人が集まってくるのは当然なんですが、おそらく長浜あたりになると、若干、過疎化、空洞化が問題になる。例えば、商店街がなかなか元気が出ない。実はこういう所はごみ問題もさりながら、町自体をどうやって再生するのかみたいなことが大問題で、ご承知の方もおられると思いますが、例えば株式会社クロカベ、そういう使われなくなったお店を市民の力で再生しようということなんかもやっておられます。こうトータルで考えてみると市民の方が、実際に仕事をしておられるというような側面がありますから、そういう目でまたもう一つ見ることが必要です。

つまり、環境問題はとりあえずは、ほとんどのリサイクルプラザというのが厚生省の補助金をもらって造ったりして、ごみ減量・リサイクルを進めるために、行政指導型で出発したものが多かった。だけど、状況は変わっていってます。先ほども地球温暖化問題も出ましたが、そういうことで考えてみると、都市そのものをもうちょっと環境の面から見たときにどうあるべきか、皆で、考えたり、情報発信したりする場所として、リサイクルプラザというのが役割を果たさなきゃならない時代が来始めています。

そう考えますと、そのための体制がどの程度できているのか、そのための市民参加がどの程度できているかということが、もう一つ大きなテーマとして出て来るだろう。先ほど仙台市の方で、教育部門と、環境部門があまり連携してなかったという話がありましたが、行政の中でも、地域の環境全体の問題となるとほとんど全部局といっていいくらいかかわってくる問題なんです。例えばコンポストみたいなことをこれから考えようということになれば、当然農業政策にも関わってくるわけですから、農政の部門とも連携しなければいけない。そういうふうな形で幅を広げていくときに、行政の中だけでやろうとするとどうしても縦割りの通常の議論からなかなか枠組みを出られないけど、こういうリサイクルプラザでやるとか、ちょっと外の仕組みを使って、そこをうまく行政が、ジョイントして、まさに共同ですね、行政の中でも、パートナーシップを発揮できるような仕組みとして、こういうリサイクルプラザを使う、造る

 

 

 

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