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したい。それから行政については、主として仕組み作り、あるいは補完的な役割を果していくことが基本であります。そしてそのねらいというのは、これはまず目標は廃棄物の減量化ということでありますので、例えば製品設計等にまで至るものです。ごみの発生を回避するということを基本に、第一に優先して考えるべきだと。そしてまた包装材のリユース、あるいはその次のリサイクル、そしてまた最後に適正処理ということを、そういった優先的な順位というものをやはり考えるべきではないかと、これは国の環境基本計画の考え方にほぼ沿うものであります。そして、社会的コストが最少になる条件でそういった仕組みを作っていこうと、その場合にはコストの内部化も含めて考えていこうということであります。

ペットボトルの仕組みにつきましては、とりわけコストがかかるといわれる市町村は、通常のごみの処理の場合でも収集運搬経費が約6割ぐらい、場合によっては7割位占めますが、こういった容器包装材の場合、非常にかさばるということで、もっと行政コストとしては上がっていくであろうと、まだ厳格なコスト計算はこれからの話になりますけど、また法が施行されて半年余ですので、そういった意味合いでは販売店の事業者の方、あるいはメーカーの事業者の方により役割分担をご協力お願いしたいというのが、基本的な考え方でございます。

そしてまた、そうしたなかで我々が考えておりますのは、結果的にでき上がったペットボトルを材料にして、再生品を有効にやはり活用していくべきであると。そうしないと、出口論がシッカリしないと、リサイクルはつながっていかないと、これは昨今の古紙の状況をみても明らかでありますが、そういった意味では資源として業界が欲するだけの品質基準を作っていただこうと、こういうことを再商品化の時にお願いをしています。現在東京都がやっております再商品化におきましては、基本的には繊維の1.5デニールという、これは後で中西さんに補足をしていただかないといけないのですが、1グラムのペットボトルを糸を引きまして、大体1デニールが900キロだと思いますが、1.5デニールですから600キロだと、1デニールだと東京から博多くらいですね、ですから1.5だと神戸くらいですか、そのくらいの品質ができると、つまり私が今着ておりますこのワイシャツ、ポリエステル50パーセント綿50なんですけれども、そういったポリエステルの素材にそのまま使える品質基準、こういったもので今お願いして作っていただいています。ほぼそれは達成されています。

そしてこういった品質基準で東京都が今処理をしておりますものは、基本的に再商品化された物は約90パーセント、85パーセントから90パーセントが資源として再処理できております。このような品質的規格をキチンと整備して、資源として活用するためには、やはりその次の、それを資源として利用できる、利用する業界が要求する品質基準を考慮したリサイクルの仕組みを作らなければいけないということですね。

それから2番目としては、マニフェストの伝票管理みたいなものを想定すべきであるということで、ある意味では市民の目にみえるリサイクル、つまり自分たちで協力したものが、どういう形にリサイクルされているかということがキチンと市民の目に写ると、それによってリサイクルに協力しようという、そういう市民参加の仕組みに作っていこうとしています。東京都が今考えておりますのは、再生品には東京都は東京ペットボトルというロゴマークをつくった、そういうタッグを付けてもらおうということを考えています。

そしてそういったシステムを作っていく意味では、先ほどのように社会的コストというので最初にある条件が必要ですので、現在23区内の再商品化の施設で再商品化をしています。フレークまでやっています。そういったような仕組みで現在やっております。

 

吉村:鈴木さんにもう一つお聞きしたいのですが、さっき吉岡さんからご指摘あったように、市町村の固有の業務で自治体が分別収集でペットボトル

 

 

 

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