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れたボランティア、有給スタッフ、獣医師といった豊富な人材は、(1993年の議案775(Watson)からの格上げ以降)事故対策統轄体制の下に置かれた時は、流出事故対応の非常に貴重な戦力となりえます。油汚染野生生物救護ネットワークは、動物の世話や獣医学の分野での多くの経験を持ったこうした団体の豊富な人材によって州全域を地理的にカバーし、カリフォルニア州全域で保護活動ができるような体制をとっています。地方で救護することで、移送時間が短くなり、治療の遅れも少なくできますので、生存率は向上しているものと考えられます。

現在の参加団体は、数年に渡って形成された多段階のプロセスを経て選ばれました。1992年にカリフォルニアの海岸地域にある全ての野生生物リハビリテーション団体にアンケートが送られ、リハビリテーションを施す諸団体の中での各団体の関心の高さと経験のレベルが計られました。結果的に参加団体として選出された団体は、以下のような基準で評価されました。1994年の油汚染野生生物救護ネットワークに関する公開会議に対する関心と、そこへの出席、1993年、94年、95年に行われた地区緊急時計画の会議への参加、その団体の施設の立地条件、所在地および品質、団体のスタッフとボランティアの能力と経験です。

いずれの参加団体も、油に汚染された野生生物の救護活動が始まった時にネットワークの一員として活動できるように、現在有効な「油汚染野生生物救護ネットワークの一員としての覚書」を所持していなくてはなりません。こうした覚書に従って、全ての参加団体の指導者は、油汚染野生生物救護ネットワークが毎年行っている訓練コースに参加し、認証試験に合格しなくてはなりません。また油汚染野生生物救護ネットワークの全ての施設は、事故に対する準備の度合とカリフォルニア州法の規制14条に適合しているかどうかを毎年チェックされます。さらにこれらの覚書では、ネットワークの資金で建設されたり増改築された施設を15年から30年間利用できるように保証することが要求されています。ある参加団体がネットワークに参加できなくなったり、この覚書を解約したりした時は、その団体はネットワークから与えられていた全ての機材と供給品を返却し、その団体の施設の改良工事にかかった費用の公正な見積り額をネットワークに弁済しなければなりません。

ネットワークの参加団体として認められることを希望する野生生物リハビリテーション団体や科学研究機関は、正式な申請書をプログラムディレクターに提出する必要があります。この申請書はネットワーク諮問委員会によって審査されます。現在の所、参加団体の新規追加は予定されておらず、ネットワークに不測の重大な必要性が生じない限り新規追加は行われないでしょう。

 

B. 流出事故対応の活動開始と模擬対応訓練

油流出事故の際、OSPRは直接油汚染野生生物救護ネットワークに活動要請ができます。さらにメンバー(カリフォルニア油流出緊急時計画を備えている組織。流出の原因者となりうる者)は、OSPRの派遣係(電話:916-445-0045)に連絡するか、ジョナ・マゼット獣医師(電話:916-556-7509)に連絡することで、油汚染野生生物救護ネットワークに即時の活動開始とコーディネートを要請することができます。

野生生物の収容活動は、油汚染野生生物救護ネットワークの参加団体も含むいかなる団体によるものでも、トラスティー派遣機関の代表の許可が必要です。この許可は油汚染野生生物救護ネットワークのプログラムディレクターか、またはそれに指名された者が代表して得ます。

もしメンバーが油に汚染された野生生物の救護活動に関して別の組織とも契約している場合は、そのメンバーはその契約相手とも連絡を取るでしよう。油に汚染された野生生物の救護と救護に関するそうした別の契約を結んでいるメンバーは、事故対応のコーディネートが効率よく行われるために、そうした契約の事を油汚染野生生物救護ネットワークに報告しなければなりません。

 

C. 流出事故対応や模擬対応訓練における調整

油流出事故対応中の全ての活動は、事故対策統轄体制でコーディネートされます。ほとんどの場合、油汚染野生生物救護ネットワークの活動は、事故対策統轄体制の運営セクションの野生生物部門に組み込まれます.

 

?Z. 費用

 

A. ネットワークの財源と予算の手順

油汚染野生生物救護ネットワークの開発、運営、

 

 

 

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