鳥や海棲哺乳類や餌となる種に対して石油が与える固有の影響の研究、生きている動物を用いた実験研究、ほとんどの技術開発のための補助金対象研究などです。
3. 優先順位
油汚染野生生物救護ネットワークの諮問委員会は、研究および技術開発プログラムに対して全体的な指示を出し、またその予算並びに資金が助成されたプロジェクトの概要も含めてそのプログラムの内容を再検討します。このプログラム内容は、油汚染野生生物救護ネットワークのプログラムディレクターによる毎年のリポートで提出されます。
研究資金助成プログラムに申請された「基礎」および「応用」研究プロジェクトは、1つ1つその価値が検討されます。油汚染野生生物救護ネットワークの科学的諮問委員会は助成申請された全てのプロジェクトを審査し、どのプロジェクトに助成すべきかを毎年10月1日までに勧告します。
通常、助成額は年間600万円(1$120円で計算)を超えることはありませんが、例外的により高額を必要とするものも検討される場合があります。助成は1年を期限として実施されますが、プロジェクトの内容と予算を修正申請すれば、その内容が良いものであれば助成期間の延長が可能です。また研究の諸経費の額が魚類鳥獣保護局と約束していた諸経費の額を超える場合は、このプログラムに対する助成金の提供が困難になります。野生生物とそれらが構成する生態系、またはそのいずれかに対して石油が与える影響に関係のあるプロジェクトだけが研究資金の助成対象になります。
この研究資金助成プログラムへの申請募集は、毎年春に出版物などを通じて広く呼びかけられます。以下のようなグループや団体が助成申請を推奨されますが、これに限るものではありません。野生生物リハビリテーション団体、野生生物の研究機関、石油および化学業界の研究グループ、野生生物の健康に関する獣医学校のプログラム、その他の大学の野生生物および毒性学のプログラムなどです。また助成対象の判断基準は以下のようなものです。助成金を提供したらその額と同額の資金(マッチングファンド)が他の団体から得られる可能性の有無、この分野での成功した研究実績、研究および共同研究を主導した経験があること、出版の実績、研究内容が適切であること、個体群レベルでの石油による被害を減少させる可能性があること、さらなる「達成可能な最高の治療」を開発できることなどです。
4. 報告
油汚染野生生物救護ネットワークの研究および技術開発の助成金を受け取る者は、その年の助成の最後に最終報告書を提出する必要があります。助成金の1割はこの最終報告書が提出されてから支払われます。この最終報告書には全てのデータと研究結果が含まれている必要があります。助成金を受け取る者には、その研究分野に携わっている人々によく読まれている出版物に、自分達の研究結果を公表することが強く求められます。研究の最終報告書の提出期限から3年以内に公表されなかったデータと情報は、油汚染野生生物救護ネットワークとOSPR、またはそのいずれかによって公表されます。
?Y. 組織
A. 組織の構成要素
1. ネットワーク諮問委員会
この諮問委員会は、油汚染野生生物救護ネットワークの運営と管理に関する勧告を行います。油に汚染された野生生物への達成可能な最高の治療のためには何が必要かをOSPRの室長が見極めるのを助けるために、現在の一般的な方法による治療、治療のコスト、役立つと思われる他の全ての情報をこの諮問委員会は室長に与えます。諮問委員会は年に2度開催され、そこで油汚染野生生物救護ネットワークの予算の支出額を調査検討し、研究と技術開発の優先順位を検討し、科学的諮問委員会の勧告を検討し、油汚染野生生物救護ネットワークの運営に関する他の諸件を話し合います。この諮問委員会は、室長の要請に応じてもっと頻繁に開催されることもあります。諮問委員会では、いかなる事を決定するにも委員の過半数の賛成が必要です。委員が一度に入れ替わってしまうのを避けるため、委員の最初の任命期間は1年から3年の間となっています。最初の任命期間が終了すると
委員は2年単位で任命を受けることになります。
2. 科学的諮問委員会
研究団体などが新しいプロジェクトを提案