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イス(拘束力は無い)を述べる。

 

油流出に関する技術的諮問委員会(Oil Spill Technical Advisory Committee)

この委員会は、一般大衆と関連会社からの専門家から成り、対策と準備についての年次評価を行い、OSPRの室長と州関係省庁油流出対策委員会?Tの活動について独自に評価を行う。

 

油および危険物汚染に関する国家緊急時計画

国家緊急時計画には適切な計画準備および実際事故が発生した場合に連邦政府、州政府、地区政府、民間の機関が効率よく機能するための方法が記されている。以下は、計画段階と事故発生後について述べる。

 

PART?T:計画準備のシステム

 

国家レベル

国家緊急時計画には、対応に際して連邦政府が提供できる有効手段と、連邦、地域、地区緊急時計画についてが記述されていている。

国家対策チームは、事故後、対応が的確であったかどうかを評価し、それによって国家緊急時計画の内容を変更するよう意見する場合もある。訓練のプログラムを改良したり、連邦政府機関の訓練の調整を行ったりする。また、事故後地域対策チームの対応を査定し、RCPの変更などを提案する。

 

地域緊急時計画(Regional Contingency Plan)

地域対策チームが地域緊急時計画を作成する。地域対策チームの任務は、その地域において事故対応に必要な有効手段を十分確保することで、事故発生時に迅速な対応ができるようあらゆる手段(民間団体からの手段も含む)についての情報を地域緊急時計画に記載する。地域対策チームは連邦、州、地域の対応が円滑に行われているかを評価するための模擬訓練を行う。また、事故後に作成されたOSCの報告書を検討する。以上のような評価や報告書の検討を元に、地域対策チームは地域緊急時計画に改良を重ねていく。

 

地区緊急時計画(Area Contingency Plan)

地区委員会によって作成される地区緊急時計画には、油除去作業に携わる船主・操船者を含むあらゆる団体の責任の所在が明確に記されている。国家緊急時計画や船体・設備の緊急時計画、他の地区緊急時計画との内容がどのように同調しているかも記する必要がある。その地区で活用できるあらゆる機器、物資、人事も網羅されている。

地区緊急時計画には、事故対応のシナリオや、油処理剤散布を行うかどうかをどのように決定するか、一般大衆や対策活動に参加している人々の衛生と安全の確保の方法、基金を得る方法、NRDA、損害額の支払い、公事に対するマニュアルといった事を書かなければならない。また、ボランティアを有意義に効率よくかつ安全に活用するための方法も記載が必要である。通常、ボランティアが直接油除去作業に携わるべきではないし、現場がまだ危険な状況である場合は、ボランティアは現場から待避するべきである。最後に、野生生物と油汚染による被害がでやすい環境に対する案付録(Fish and Wildlife and Sensitive Environments Plan Annex)も必要である。

これについては以下の通り。

 

保護目的の優先順位

野生生物資源とその生息地、環境的に被害を受けやすい地域に対する優先順位を決め、事故発生時には事故の状況に合わせて優先順位の変更を迅速に行い保護活動が行えるシステムを作る。

 

油回収作業と化学的処理方法

油回収作業や化学的油処理方法が環境に与える影響や使用できる状況を明確にする。それぞれの処理方法について使用可能な条件を作成し、前もって承認を得る。事故時に、それらの処理剤や除去作業が環境に与える影響を検討、調査するためのシステムを作り、計画に記述する。

 

野生生物とその生息地の保護と回復

この章では、野生生物とその生息地の保護、救護、回復を行うために必要な物資、人材等のリスト化をし、それらの物資、人材等の入手、利用方法について述べられている。また、法律上必要な許可やガイダンスについても記載がなければならない。(後述のカリフォルニア野生生物対策プランを参照)

 

連邦政府法令における船体・設備の緊急時計画

連邦政府法令によると、船体や設備の所有者・操業者も緊急時計画を作成することが義務づけら

 

 

 

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