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石油会社やその保険会社が政府機関に支払うべき自然資源の被告補償の金額を評価するためです。現在米国西海岸では、裁判で得た賠償金は海鳥の回復プログラムのために使われています。このプログラムでは、

1)以前営巣地だった場所にデコイやミラーボックス、録音した鳥の音声などを仕掛けて鳥を誘き寄せ、営巣地として復活させる

2)海鳥の営巣地や生息地を公有地として買い上げる

3)営巣する島に誘引された外来捕食者を駆除する

4)海鳥がその他の保護上の問題から受ける影響を小さくする

といったことが実施、検討されています。

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1980年のデビルズ・スライド・ロックのコロニーの写真。当時この岩の頂上には、2,900羽のウミガラスが繁殖していました。

このコロニーは、魚網と油流出事故が原因で1986年までに絶滅しました。

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ウミガラスの個体数の回復措置の一環ととて、ウミガラスが繁殖のために再びデビルズ・スライド・ロックに戻ってくるように、1996年から誘引技法が取り入れられました。成鳥(直立、抱卵している姿勢)、ひな、卵の実物大のデコイが取り付けられ、ウミガラスの鳴き声が太陽電池で駆動する録音装置から流され、更に鏡がデコイの近くに配置されました。

写真:Michael Parker氏(米国魚類野生生物局)

 

 

 

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