・一時使用目的のプラスチック製の足環
・保護鳥のカルテ
・海鳥を測定できる体重計(35〜5,000g)
・体温計(デジタルが使い易い)
・強制給餌用のチューブと大きめの注射器(ウミツバメやミズナギドリ類などの鳥からハクチョウ類まで、大きさの違う鳥に使用出来るようなサイズのものをそろえる)
・脱水改善剤(Pedidyte/商標)[訳注:輸液の1号液、ポカリスエットなどのスポーツドリンクに相当]
・活性炭(Toxiban/商標)及び投与量が書かれたチャート
・綿棒および脱脂綿
・皮下注射針(25〜22G)と注射器(1、3、12、35ml)
・ミクロヘマトクリット管とパテ
・遠心分離機とPCVリーディングスケール
・TPを測定するための光学屈折計
・血糖値の計測機器(糖尿病患者用の機器、生化学検査機器またはChemstik/商標)[訳注:ペーパースティックも可]
・ブドウ糖液、乳酸化リンゲル液、生理食塩水[訳注:いずれも注射用]
・受け入れのための手順書と強制給餌量の書かれた手引書
・網目底の保護箱または同様のケージ[訳注:網目底は柔らかな素材のこと。保護箱は段ボール箱で可]
・チューブを用いた強制給餌用の適切な食餌(国際鳥類救護研究センターの食餌マニュアルを参照)
・18〜23℃に温度管理ができる鳥舎
・インキュベータ(保温箱)、電気マット、ホットランプといった鳥を補助的に暖めることのできる機器
8) 一次収容施設から専用救護施設に鳥を移送する際の判断基準(例:健康状態、活発さ、体温など)を作ることが必要でしよう。また、鳥の移送手順(例:どの程度の大きさの箱にどの鳥種なら何羽入れられるか、鳥を移送する際に必要な周囲の温度など)も確立されているべきでしょう。さらに、保護鳥のカルテが鳥と一緒に専用救護施設に送られることも重要です。
9) 油に汚染された野生生物の受け入れ施設を複数の県に設立する代わりに、流出現場に派遣できる動物病院の機能を持った専用トレーラーを複数用意してもよいでしょう。同じ様なものにカリフォルニア州魚類鳥獣保護局油流出防止対策室 (California Department of Fish and Game, Office of Oil Spill Prevention and Response)が持っている移動野生生物救護車があります。全ての安定化の治療が行えるようなトレーラーです。これで専用救護施設まで鳥を運ぶことも可能でしょう。
10) リハビリテーションされた鳥には、放鳥する前に恒久的なステンレス製の足環(バンディング)を取り付けるべきでしょう。放鳥後の追跡プログラムは日本鳥類標識協会を通じて鳥類生物学者らと協力して実施されるべきです。