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さらに、仕様と基準からはずれた事項に対処する方法も確立されなければならない。

同グループは、このようなガスの質を確保するための認証システムを設立することが必要で、この種の問題は、実際の基準策定作業とは別に解決されるとみている。

 

6. 自動車用燃料としてのスウェーデンのバイオガスの仕様に関するテクニカルベースと開発のまとめ。

 

天然ガス用に開発された装置がバイオガス用にも利用し得ることを加味した上でバイオガスに求められている条件が仕様となる。この作業の基本は、「自動車燃料としての天然ガスの車載貯蔵タンク用の高圧シリンダー」と呼ばれるISO/CD11439基準に関する、進行中のISOの取組みで示されている追加条件と合わせて、米国の勧告「SAE J1616圧縮天然ガス自動車に関する勧告慣行」に基づき、この条件の程度を決定することである。

天然ガスとバイオガスの基本的な違いは、バイオガスの方が二酸化炭素の含有量が多く、腐食の可能性が高いということである。有機物質が腐食すると、蛋白質がガスに含まれる硫黄分に影響を与える。硫黄を分離する上での問題はないが、燃料タンクが硫黄の影響を受ける危険性がある。

このことから、仕様には、条件として「乾燥」ガスが含まれる。この場合の「乾燥」ガスは、水が高圧の貯蔵タンク内で水が溜まらない加圧水の露点にまで乾燥されたガスを意味する。また、乾燥によってうまく機能しない場合で、腐食要因となる成分を制限することで腐食の危険性が高まらないようにするため、ガス内の水の凝縮などガスの成分に関する条件もある。

ただし、上記の条件によって達成すべき条件が増えたり、費用が増えることはない。(乾燥プロセスはすでに実施されている。)しかしながら、この場合でも定期的な、可能であれば継続的な、管理は必要である。

貯蔵タンクの腐食を防ぐための条件が仕様に含まれているのは、タンクの素材が腐食するという事実があるからである。ただし、例えばスウェーデンではスチール製の燃料タンクは使用されていないため、露点の条件が下げられたり、タンク内にある程度の水分があることも許容される。

また、ガスの水分含有量が少ない場合でも、乾燥によって氷結といった偶発的な問題を回避できるわけではない。

今日の規制に適合しないエンジン用のガスのウォンベインデックスの最大変動幅(±2%)に関して、エンジンメーカーから求めらている条件に基づいたものがタイプAのバイオガスである。

Wobbe indexlowerbiogas Type A Min 45.5 MJ/Nm3

Max=48.2 MJ/Nm3

 

 

 

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