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の、汚染物質の量はヘドロからのガスと変わらないとみられており、質の改善をする際の問題はない。

 

2. 清浄化および質の改善を行うための様々な方法について、技術的、経済的、環境的な観点から報告を行う。

 

今日、自動車用燃料として求められる最低限の質を伴うようにバイオガスを処理する方法がある。高度の処理を行う場合には、エネルギー消費量が一段と多い、より高額の処理施設が必要であるが、このことは、ヘドロからバイオガスを燃料用に清浄化する施設に関しては、決定的な重要事項とはならない。

ガスを清浄化するための費用は1メガワット時あたり100クローナ(約17円:平成10年2月現在)またはこれをやや上回る程度の経済的なレベルと見込まれているが、これは、ガスの質よりも処理施設の規模や供給量に大きく左右される。

問題としては、ばらつきがある未処理ガスの質を、受け入れられる水準にまで高めることである。低公害車を意識したリーンバーンエンジンのメーカーからは、メタン含有量を削減することが求められている。

世界的には処理施設は多数あるが、どれもメタンの含有量を制限するような設備は有していない。また、スウェーデンを含めて世界的に、どの程度のメタン含有量やウォンベインデックスであれば自動車へ悪影響がないか、または排気ガス基準を超えてしまうかについては経験がない。

処理施設を設立する際には、未処理のガスでメタンの含有量を少なく抑えることに焦点があてられる。つまり、未処理ガスの質がよいほど、メタン含有量が多い。メタン含有量のばらつきを少なくすることが求められていることに加え、このことは、最低許容範囲のメタン含有度は、これまで求められてきた水準を上回ることを示している。

今日、上限も含めてメタン含有量を制限する設備が設計される可能性はない。また、現在の技術で生産されている様々なガスは、天然ガスについての国際的な認定の範囲内である。将来の自動車メーカーは、ガスの成分に差があっても、排気ガス基準を達成できる自動車の製造が可能であろうことから、この分野での開発を促す直接的な理由はない。

 

3.自動車用燃料としてのバイオガスおよび天然ガスの基準に関わる、国際的な取組みに関する調査や報告

 

現在、自動車用燃料としてのバイオガスに関する国際的なプロジェクトはない。バイオガスの供給は、世界的にもスウェーデン国内においても個別の契約に基づいているため、ガスの成分指定が求められるであろう。この背景としては、ガスの消費が限られていることや、自動車の転換が各国で行われていること、リト気ガス基準が設定さ

 

 

 

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