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● ガソリンやデイーゼルより排出物が少ない。

● (非課税を前提とすれば)ガソリンとほぼ同じ燃料コストですが、エタノールはエネルギー含有量が低いことからデイゼールよりはやや高くなります。

● 1ヘクタールから獲れた作物は、約2,000リットルのエタノールを配給します。この量は中型クラスの乗用車を17,000km走行させるのに十分な量です。

 

エタノールのいくつかの特性:

 

エネルギー含有量5.9wh/リットル

密度0.8/cm3

混合オクタン価130/96RON/MON

セタン価8

エタノールは人間の健康や環境に対し、ガソリンやディーゼルより害が少ない-その燃料は直接触れても害はなく、また有毒の蒸気を発生させることもありません。

 

技術

 

燃料生産

エタノールは伝統的に、砂糖や、例えば穀物やサトウキビなどのような澱粉を豊富に含む原料を発酵させ蒸留することにより生産されています。アルコールに発酵できない蛋白質や繊維質は、エタノールが作物から生産される場合には、飼料として利用することができます。1のエタノールを生産するために、約2.8kgの作物が必要です。その外、1kgの蛋白質飼料が得られます。産業ベースでは、作物エタノールはスウェーデンのLidkopingとNobbellovで生産されています。これらの量はアルコール飲料として人間用の消費のためのみに使われています。技術的な使用のためのエタノールは、Ornsk。1dsvikにおいて、最終的に発生する亜硫酸パルプの粉からの副産物として得られています。林業廃材やエネルギー木材、藁などのようなセルロースを含む原料からエタノールを発酵させる技術を開発するために、スウェーデンや米国等の国々で拡大開発プロジェクトが進行中です。そのような処理から生まれる副産物がリグニンであり、これは熱や電気の生産のための燃料として利用が可能です。

 

配送と給油

エタノールはガソリンと同じ方法で給油および輸送が可能です。しかし、エタノールは水に溶ける性質のため、ガソリンやディーゼルのように水を張った上に貯蔵することはできません。

エタノールはガソリンやディーゼルよりも、ある材料に対してより強い反応を示します。このことはエンジンのパッキング部品などに大きな影響を与える可能性があります。

 

 

 

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